Written By: sax on 4月 25, 2018 No Comment

どうにもこうにも答えられない質問のひとつに、「XXのマウスピースを使っています。このマウスピースに合うリードを教えてください。」、というのがあります。結論から言ってしまうと、マウスピースとリードの相性の良い組み合わせ、…なんてありません。奏者が吹き易く、欲するサウンドが出れば、どんなマウスピースにどんなリードを合わせても構いません。うーん、本当にそうなのでしょうか?
 バンドレン製のリードはバンドレン製のマウスピースでチェックされると思います。多分ね…。マウスピースのチェックという、逆の場合もそうだと思います。リコ社もマウスピースもリードも出していますので、同じかもしれません。しかし沢山のリードタイプのうち、どのタイプをチェックに使うかを類推するのは難しいので、「同じメーカーのリードとマウスピースは相性が良い」とは簡単に言えないかもしれません。ただし想像するに、「良い音」という曖昧なものに対する基準は共通しているのではないかと思います。そういう意味では、同じメーカーのリードとマウスピースは相性が良いのかもしれません。

 ティップオープニング(マウスピース先端の開きの大きさ)が大きいマウスピースには柔らかいリード、狭いティップには硬いリード、というのが一般的な組み合わせです。この常識も経験値でしかありません。狭いティップのマウスピースに柔らかいリードをセットすると、息の力でマウスピース先端にリードがくっ付いてしまい、音が出なくなってしまう場合が少なくありません。逆にティップの広いマウスピースに硬いリードをセットすると、リードを鳴らさずに息がマウスピースの中に入って行ってしまう場合があります。吹いても「スー」、吹いても「スー」です。これらの両極端の例にならないティップオープニングとリードの硬さの組み合わせが、「使えるセッティング」という事になるでしょう。ティップの広いマウスピースは、太くて大きな音が出し易く、ジャズテナー奏者の間では人気があります。狭いティップのマウスピースは、一般的にコントロールし易く、音程のピッチのブレも最小に押さえられます。ソプラノサックス奏者には、狭いマウスピースが好まれるようです。
 マウスピースのバッフル(リードに対面するマウスピース内部のリードとの距離。近いものをハイバッフル、遠いものをローバッフルと言います)の高さやボア(マウスピース内部の形と大きさ)のタイプによってもリードとの相性があります。ハイバッフルには硬いリード、ローバッフルには柔らかいリード、ラージボアには柔らかいリード、スモールボアには硬いリードを組み合わせるサックス奏者が多いようです。リードの振動の根元、「腰」の位置もサウンドや吹奏感に影響します。どれとは名指しは出来ないものの、やっぱりマウスピースとリードの相性って有るのかもしれませんね。ただ、吹くのが人間という個性豊かな存在ですので、きっとドンピシャの正解というのは無いのでしょう。吹いてて気持ち良いセッティング。これが一番です。

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Written By: sax on 4月 18, 2018 No Comment

サックスのサウンドは色々な要素で変化します。変化するし、してしまいます。奏者が望む方向にサウンドが変われば、それは進歩であり上達でしょう。逆ならば改悪、もしくは退化、スランプかもしれません。マウスピースやリードを変えるなどのセッティングの変化だけでなく、アンブシャの形、マウスピースを咥える深さ、息の吐き方など等、サックス奏者は「理想のサウンド」に向けてあらゆる努力をしています。しかし、それはあるときはただの徒労であり、無用な出費、無駄骨であり、あるときは目からうろこの大発見だったりします。いずれにしろ、サックス奏者のサウンド改善に対する苦労は、決して生やさしいものではありません。そんな「真面目な」サックス奏者に贈りたい言葉、それが「記録の重要性」です。

 サックス歴が10年程度あれば、かなりの種類のマウスピースを買ったり、試したりしていると思います。リードもしかりです。アンブシャも色々と試行錯誤してきたと思います。それが20年、30年となれば思い出せないくらいの努力が費やされたはずです。そう、「思い出せない」のです。「ああしたら、こうなった」、「アンブシャをこう直したら、こういうサウンドになった」、「xxのリードをリンクのx番で使っていた」、など等、覚えていられるのは数年が限度です。ですから私は、「記録」を推奨しています。

 自分のサックスのサウンドのチェックには、録音して聞いてみるのが一番効果的だと私は思っています。ですので、セッティングや奏法を変える場合には、是非、「録音して記録する」ことをお勧めします。今はデジタルレコーダーが安価ですし、操作も簡単です。「メイヤー6Mにリコジャズセレクトのミディアム、リガは付属品。ぶりぶり~(サックスの音)。」、というように練習のサックスサウンドの前に、そのときのセッティングを声で録音しておき、その一連の録音をファイルでPCやスマホに保存しておくのです。その録音は、当初はサウンドの比較の為の物でしかありませんが、保存を繰り返すことで溜まってきた音声ファイルは、あなたのサウンドの変遷の歴史的記録になり、セッティング改造の効果のサンプルにもなるのです。この音声ファイルが数年分溜まれば、あなたが今のサウンドや奏法に何かしらの疑問を持った時、その問題を瞬時に解決してくれる資料になるかもしれません。「あ、2年前のあのセッティングのほうが、今の音より良いかも」、なんて事に気づくかもしれません。サウンドファイルの保存が面倒臭い、という方はノートにメモするだけでも良いでしょう。サウンドの振り返りは難しいですが、吹奏感や楽器コントロールの難易度などは、紙へのメモでも十分役に立つでしょう。

 楽器を演奏する、音楽をやる側に立つ、ということは多くの場合、「長い旅」になります。旅の記録は単なる回顧の為だけでなく、次の旅の道筋を示す「道しるべ」にもなると思います。

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Written By: sax on 4月 12, 2018 No Comment

サックスのケースの選び方については、「ええ?また!」と言われるくらい何度もここで紹介してきました。過去の記事はかなり一般常識的なものが多かったので、今回は、「めっちゃ細かいケース選び」にこだわってみましょう。

 サックスケースはあなたのサックスが入ることが最低条件です。ただし、「正しく、適正に入る」必要があります。まずは「必要な隙間があるか」を調べる為にハンカチを使いましょう。パームキー、左手小指キー等、ケースに当たりそうな部分のケース側にハンカチを四つ折りほどにして敷き、サックスを納めます。で、ハンカチを引っ張ります。キーがケース内部に当たっていれば、ハンカチは引っ掛かって出てきません。スルッと出てきたら合格です。「そんな、細かい!」と嘲笑しているあなた、サックスのキーがケース内部に当たっているケース(シャレではありません)は意外に少なくないのです。このチェックをしておかないと、サックスをそのケース入れているだけで、キーバランスが狂ってしまいます。「当たり」のチェックの後は「緩み」のチェックです。くだんのケースにあなたのサックスを収納し、チャックなりバックルなりを閉めてロックします。ケースごと抱きしめて、ケースの一部に耳を付け、身体を左右に傾けます。ケースを逆さに持ったり、横にしたりも試してください。そこで、「ゴトッ」とか「ズズッ」とかの音がしたら、ケースとサックスの間に不要な隙間がある証拠です。疑わしい場所にタオルやクロスを挟んで、隙間がうまく無くなればそれで良し、なかなか治らないようなら、そのケースはあなたのサックスとは相性が悪い、ということで諦めたほうが良いでしょう。

 ここまでの試験に合格したら、次は耐久性です。近年のサックスケース内部は様々な加工でサックス本体への傷を防いでいますが、一番耐久性が弱いのがウレタンへの起毛塗装です。ウレタンに細かい繊維を植え付けて滑らかな素材感にする処理ですが、処理の方法によって剥がれ易くなる場合があります。ケース内部を隅から隅まで舐める様に確認し、少しでも塗装が剥がれているところがあれば、その場所の状態を確認してください。起毛の密度が低ければ、サックスと擦れる部分が早晩剥げてきます。剥げ易そうか、そうでないかを確認してください。舐める様に顔をケース内部に近づけていると、ケースの匂いも分かります。ケース内部には色々な接着剤が使われているので、有機溶剤の匂いがするはずです。気が付くか気が付かないか程度の匂いなら合格、「ツーン」と匂って来たなら同じモデルの別のケースと比べてみましょう。なるべく匂いが少ないほうが良いのですが、ケースを買った後、蓋を開けたまま陰干しすれば取れる場合もあります。ただし、かなり頑固な匂いもたまにあるので要注意です。有機溶剤の匂いでなく、カビ系の匂いがしたら購入は勧めません。

 サックスを収納した状態でのケースのバランスも大事です。太めの紐で吊るのが一番ですが、力に自信があれば指一本でも大丈夫です。色んな形態でのバランスをチェックして、変なバランスにならないかを確認しましょう。バランスの悪いケースは、持っていてとても疲れます。是非こだわってください。

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Written By: sax on 4月 4, 2018 No Comment

今更ながらの発言ですが、サックスはテーパーの付いた(先太り・先細りの)円錐管です。ネックの先端の直径が一番小さく、ベルの端の直径が一番大きくなっている、「徐々に太くなっているパイプ」です。という訳なので、とある部分を除いては、サックスの断面は全部 「斜め」になります。さて、サックスで唯一断面が平行なある部分とは…それはネックコルクです。ネックコルクの外形は基本的に円柱になるように削られています。その理由は、マウスピースを抜き差しして、チューニングするからです。重ねた紙コップを思い浮かべてください。円錐が円錐にはまると身動き出来なくなります。ですからマウスピースのシャンク(ネックを差す部分)も円柱の穴です。という訳で今回は「ネックコルク」の話しです。

 先にお話ししたように円柱のネックコルクに対し、円柱の穴のシャンクを持ったマウスピースを差せば、スムースに出し入れが出来、チューニングの際に不要な力を使う事はありません。ところがぎっちょん(?)、最近はシャンクの穴にテーパーが付いているマウスピースが少なくおりません。この構造だと、あるところで「行き止まり」ができ、それ以上マウスピースを深くさせない場所が出来てしまいます。それどころか、ちょっと抜いたら、マウスピースがグラグラする、ということにもなります。それを考慮して、ネックコルクにテーパーを付けるリペアマンさんもいます。これも実は考え物です。抜き差しの許容度は上がっても、マウスピースの位置でコルクの圧縮率が変わり、マウスピースからネックに伝達される振動が、マウスピースの位置によって変化してしまいます。深く差せばコルクは硬く絞まり、より直接的にマウスピースの振動をネックに伝えますが、浅く差せばコルクは膨らみ、振動を吸収するようになってしまいます。これを防ぐには、テーパーの付いたマウスピースのシャンクを円柱状に「彫り直す」のがベストですが、そのマウスピースに合った専用の工具を必要としますので、多くのリペアマンさんはコルクの削り具合で対応します。その場合、あなたのアンブシャでは、ネックのどのあたりが「マウスピースの標準ポジション」になるかを指定する必要がありますので、楽器を吹きながらコルクを調整してもらうのが良いと思います。

 ネックコルクをネックに接着するには、パッドをカップに接着する「シェラック」を使う場合がほとんどです。シェラックは熱で溶け、冷えるとカチカチになるため、マウスピースの振動をコルク経由でネックに効率的に伝えることが出来ます。サックス奏者の中には、このシェラックの硬さによる振動伝達を嫌い、あえて柔らかいボンド系接着剤を好む方もいらっしゃいます。柔らかい接着剤がクッションとなり、音がまろやかになるそうです。いずれにしろネックコルクとマウスピースのシャンクは、「ぴったり」と結合しなければなりません。ガッチリとマウスピースを掴んでねじることで、初めてマウスピースが動く。そのぐらいがちょうど良いでしょう。

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Written By: sax on 3月 28, 2018 No Comment

楽器奏者に必須な作業がチューニング。演奏をするスタジオやらステージ等、演奏場所のピアノに合わせて、基準音にチューニングしてバンドのピッチを合わせます。ポーン、ポーンとピアノを弾いて、その音にバンドの各楽器が合わせるのがかつては普通でした。しかし最近ではまずピアノの音をチューニングマシンで確認し、「はい、今日はA=441Hzね!」などというコンマスの指示で各自が自分のチューナーを校正し、自分の楽器の音をチューナーのクリップマイクで拾ってチューニング、なんて感じが当たり前ではないでしょうか。今日はもう離れられない秘密兵器、チューナーについてお話しします。

 最近では「機器」としてのチューナーを使わず、スマホのアプリで済ましている楽器奏者も少なくありません。かなり高機能なチューナーアプリでも無料の物が沢山あります。アプリにしろ独立した機器にしろ、チューナーには「管楽器用」と「弦楽器用」かあるのをご存知でしょうか?それはチューニングする音の特性による違いです。管楽器の音は口の加減で音のピッチが揺れます。それに対し弦楽器は「ポーン」と引いた音は一定のピッチを維持します。管楽器用のチューナーは、ピッチの揺れの平均部分を取り出してメーターが反応するようになっています。これに対し弦楽器用チューナーは、ブレがないので反応が早く、「低い」、「高い」の結論をすぐに出すようになっています。弦楽器用のチューナーでサックスをチューニングしようとすると、表示がバタバタ変化し過ぎて対応できません。その他の機能もチューニングする楽器の特性で細かく違うので、くれぐれも弦楽器用チューナーでサックスをチューニングしようなどという、無謀なことはしないようお願いします。

 チューナーは、基準音への楽器のピッチ調整だけが目的の機器(またはアプリ)ではありません。特に管楽器奏者にはとても便利な練習道具でもあります。アンブシャの状態によるピッチのブレを確認でき、どの音域でどのくらい口で調整出来るかを知ることが出来ます。サックスでどこかの音を出し、アンブシャを締めたり緩めたりして、ピッチのブレの幅を確認します。これは、「この誤差以内であれば演奏しながらピッチを修正できる」ことを意味します。低音域の音、高音域の音のいくつかでこの確認をすれば、自分がその楽器の演奏中に、どの音はどの程度「口で修正できるか」を知ることが出来、チューニングの精度も楽になってきます。この逆は、「演奏中にどれだけ狂うか」でもあります。演奏中に油断すると、自分のピッチがどこまでずれてしまうかも把握できます。この確認を頻繁におこない、日頃の練習のルーティーンにしておきましょう。チューナーのメーターを見ないで吹き始め、「どうかな?」と目を開けてメーターを見る練習もお勧めです。どうしてもメーターを見ながらチューニングすると、口が自然にピッチを修正してしまいがちです。自分の標準アンブシャを決めておき、その状態のマウスピースの抜き差しでチューニングするのも重要です。チューナーの機能を上手く練習に取り入れてください。

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Written By: sax on 3月 21, 2018 No Comment

サックスのサウンドはタンギングで大きく変わります。サウンドの質がタンギングに決められてしまう、と言っても良いでしょう。それ故にサック奏者はタンギングに関する悩みが多いようです。「ハーフタンギングがどうしてもできない」やら「低い音域でタンギングが強過ぎてしまう」、「サブトーンのタンギングが上手くいかない」など等、多くのサックス奏者の方々から質問を受けます。確かにタンギングは重要課題です。しかしその正しい方法を教えるのも難しいのです。何故なら、「タンギングの方法は人によって違う」からです。

 教則本やレッスンの先生達は、「ルルルルと舌を動かす」とか、「トゥリトゥリと発音しながら息を出す」等、「技術」や「方法」を説明して、生徒にタンギングを教えようとします。しかしこれも、「そんな感じ」以上の何物でもありません。「ル」という舌の形が、それに期待するサウンドで音を出せるかと言ったら、必ずしもそうではないのです。あえて言うなら、それらの方法論は、「近道」を示している事に他なりません。ルの形からアプローチを始めれば、切れ味の良い、強過ぎないタンギングで音を出すことにたどり着き易い、ということです。サックス奏者が注力すべきは、「ルルルルと舌を動かすこと」ではなく、耳当たりが心地よい音の始まり」なのです。

 タンギングの練習は先生や教則本の指示する通りにやりましょう。そして空いた時間に夕ンギングで遊んでみたらどうでしょう。舌をリードに付けずに音を切ったり(エアータンギングと言います)、舌の真ん中でリードをペタペタ叩いたり(スラップタンギングの原型です)、口腔内を膨らませたり萎ませたり、舌の先でリードをツンツン触ったり、舌を付けたまま息を出し続けたり、思いの外、サックス演奏の為に「口の中でできる事」は多様です。そしてそんな遊びによってどんな音が出るか、出せるかを楽しみましょう。そのうちに「こうするとこうなる」の経験が色々と溜まってきます。「タンギング遊び」が「サウンド開発研究」に変わって来ます。まあ、お散歩しながら、道端の綺麗な花を見つけたり、運が良ければ100円玉を拾ったり、みたいな感じですかね。サックスと一緒になって音を作る、音を出すことを楽しむことで、新しい何か、自分が出したいサウンドのポイントを見つけようというやり方です。ハーフタンギングの按配の習得などは、この方法が一番だと私は思っています。

 楽器を使った音楽は、楽器の奏法の方法論だけで作り出せるものではありません。常に持つべきは好奇心であり、自分の夢や目標です。そういうやりかたで身に付いた自分のサウンドは、人には説明し難いですが、自分で演奏するのは無理無く出来ます。自分で考え出して身に付けたものは、とっても素直に自分に馴染むはずです。

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Written By: sax on 3月 14, 2018 No Comment

サック奏者にとって、買ったリードの歩留まり(良いリードの比率)は死活問題です。そしてまた、リードの箱を開封してのリードチェックは、その日の気分を暗くもするし明るくもする、宝くじの当選発表(?)のようなイベントです。良く鳴るリードに100%当たることはまず不可能ですので、サックス奏者はあの手この手で良いリードを入手できるよう考えます。どこのメーカーのどこのブランドは良品率が高いとか、10年以上前のヴィンテージリードは良く鳴るとかの「当選率の向上」に加え、サックス奏者達は独自の「リード改良法」を持っているようです。

 かなり一般的になっているのは、リードの繊維を潰したり、削ったり、切ったりの加工でしょうか。 リードの表側の左右、「サイド」と呼ばれる部分を爪や硬いものでグイグイと押し潰してリードの繊維を固めたり、細かいやすりで削ったりすることで、鳴らなかったリードが鳴るようになる場合があります。左右の鳴りのバランスが悪いリードは、この加工で多少修正できるようです。首を左右に捻ってマウスピースを咥えて吹き、リードの左右どちらかの鳴りが悪い場合に、鳴りの悪いサイドを矯正します。またリード中央の膨らみ(バンプ)の繊維を潰したり、削ったり、またその先端部(ハート)の繊維にカッターで小さく横に切れ目を入れるという加工法もあります。これによってリード全体の腰が柔らかくなります。リードのサイドの鳴りを改良するためには、裏側の平滑度を上げるのも有効です。リードは裏面側に微妙にカールしている場合があるので、平滑度の高い面でやすりを掛け、裏面を平坦にすることでサイドの「丸み」を除去するという理屈です。リード削りには細かいサンドペーパーや「トクサ(茎の表面がヤスリ状になったシダ科の植物)」を使います。またリードの平面出しには、ガラス板やアクリル板に細かいヤスリを貼り付けて使います。

 ヤスリやカッターの他に、小さなキリもリード加工に有効なようです。バンプの中央先端寄りに直径1mm程の穴を開けます。リード全体のしなり強度が変化する加工ですが、「縦に二つ」とか「横に三つ」とか、人によって「秘密の穴のパターン」があるようです。

 リードに手を加える際に大切なことは、リードを加工する前に、「このリードを何故鳴らないと判断したか」をはっきりさせておくことです。左右の鳴りのバランスが悪くて音が曇るとか、腰が部分的に硬いために振動が弱く、音量が出ない、またリードが全体で振動していない等の「類推」をしたうえで、それを改善するための加工をしましょう。どうせ「ダメ」で使わないリードです。どんどん加工して、使えるようになれば「ラッキー」って事ですよ。

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Written By: sax on 3月 7, 2018 No Comment

サックスのリペア道具、と聞いて思いつくのがリークライトでしょう。列になった小さな光源をサックス内部に差し入れ、管体内部から光を当ててパッドの密着度を調べる道具です。最近では通販で手軽に入手できるので、購入して自分のサックスの「息漏れ」を確認し、ご自分で調整されている方も多いようです。でも、息漏れの隙間って、状況によってはまったく音に影響しない、ってことご存知でした?実はサックスは「息漏れ」よりも「開いているパッドの角度」のほうが重要な場合が多いんです。

 木管楽器は、「音孔(卜-レホール)」の開閉で共鳴周波数を変化させ、音階を出せるような機構になっています。単純に音孔を順番に開いて、構造的にパイプの共振周波数を上げていくだけでなく、離れた二つ以上の音孔を開けることで、倍音での共鳴をもさせて数オクターブの音域を実現しています。「気柱振動」という高校物理で習う理屈なのですが、難しいことは置いておきましょう。要は、「サックスの音孔(キー)でも、共鳴周波数に積極的に関与してる穴とそうでない穴がある」ということを覚えてください。例えばラの音を出すとき、そのために絶対開いてなければいけないトーンホールと、ぴったりと閉まっていなければならないトーンホールがありますが、「多少開いていてもあまり影響しない」トーンホールもあるのです。ですので、何らかのサックスのトラブルが生じたとき、リーグライトで隙間の空いたトーンホールを見つけ出し、それを完璧に治したとしても、その不具合が治るとは限らないのです。隙間が無いに越したことは無いので、その隙間は他の不具合の原因かもしれません。

 トーンホールは「塞ぐ」ことだけに注意を払いがちですが、実は「開いている状態」もとても重要です。サックスにはかなりの数の音孔(トーンホール)と、それを塞ぐためのパッドがありますが、いくつかのパッドには、その開き角度を調整するための機構が付いています。調整ネジを締めるとパッドが音孔に近づき(角度が急になる)、ネジを緩めると音孔からパッドが離れる(角度が緩くなる)機構です。パッドが音孔に近くなると、その音孔が関与している音のピッチが低めになります。逆に離せば高くなります。リペアマンはサックスのバランス調整で、パッドのリーグ除去と同時に、パッド解放時の開き調整を必ずおこないます。

 リークライトでパッドの隙間を見つけそれを治しても、パッドの開き角度を調整しなければ、正しい音程で音が出るようにはなりません。パッドの調整は「閉め」と「開き」の両方の組み合わせです。あなたがリークライトをお持ちで、ご自分でサックスの調整をしているサックス奏者であれば、是非パッドの閉めの調整だけでなく、開きの調整も出来るよう技術を習得してください。

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Written By: sax on 2月 28, 2018 No Comment

サックスは楽器の一種であると同時に、ひとつの工業製品でもあります。 1840年代にアドルフ・サックスが作り出した「サキソフォン」の構造は、現在のサックスでも基本的なところに変化はありません。しかし、その「作り方」は大きく変化しています。初期のサックスと現代のサックスでは、どう作り方が変わっているか。そんなことを考えてみれば、ヴィンテージサックスの音の秘密解明の糸口になるかもしれません。

 サックスは基本的に金属製ですので、製造技術のほとんどは金属加工技術です。しかしサックスの金属加工技術の歴史を調べる前に、もう一歩踏み込んで、「金属材料」の今昔を考えてみましょう。何故ならば昔の金属と現代の金属が全く違うものだからです。その違いは1950年代に確立された国際工業規格(ISO)に起因します。世界の工業製品の品質の維持と均一化のため、工業製品に関する多くの標準規格が作成され、世界中のメーカーがそれに準拠してモノを製造するようになりました。サックスの材料、真鍮は、銅と亜鉛の合金ですが、現在は金属材料メーカーが規格に準じて生産しているので、均一の品質で希望の性能の 「真鍮」が安定的に入手出来ます。大げさに例えると、サックス初期の一枚の真鍮板は、部分によって合金配合率のムラがありました。セルマーMark Vlの時代の真鍮板は、多少ムラは改善しましたが、今日仕入れた材料と先月仕入れた材料では品質が一致しませんでした。現代はどんな時でも、均一で安定した同じ性能の真鍮板が入手できます。ヴィンテージサックスの豊かな響きは、この「合金のムラ」を含んだ金属材料に起因している、と言うヴィンテージ楽器ファンは少なくありません。

 サックス製造に多く使われる加工技術には溶接とロウ付けがあります。前者は材料部材の接合部を高温で溶かして接合する方法、後者は材料より融点(溶ける温度)の低い金属で接合する方法です(はんだ付けはロウ付けの一種です)。溶接は板材から管体のパイプ形状を作るとき、またロウ付けはキーポストを管体に立てるときや、シャフトにキーパッドを付けるとき等に使用します。これらの技術は1900年代に飛躍的に向上しており、加工のスピード、強度、安定度は、サックス誕生時の技術とは比べものになりません。溶接の温度も違えば、ロウ付けの金属の成分も、また使用する機具も違います。技術の進歩はサックスを組み立てるスピードを10倍以上にし、その結果の精度も飛躍的に向上させました。しかし「速くてちゃんとしてる」だけがどうも楽器の製造の理想ではないようです。ヴィンテージサックスの細部を見ると、微妙な「いい加減さ」がありますが、近代楽器にはありません。これも音の違いの原因でしょうか?

 材料のプレス、研磨、穴開け、塗装等の技術も進歩しています。多くのサックスメーカーが自社の製造工程をYouTubeや自社のサイトで紹介していますので、是非見てみてください。そして、「170年前にはどうやっていたのか」を想像してみてください。音の違いの理由がなんとなく分かるかもしれません。

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Written By: sax on 2月 21, 2018 No Comment

シンリップ、ファットリップ、ダブルリップ等、サックスのアンブシャ(マウスピースの咥え方)は色々です。そしてそれらのアンブシャタイプも奏者によって微妙に変化します。またアンブシャを変化させると音質や音の安定性が激変します。サックス奏者にとってアンブシャは、目標のサウンドを実現するための「試練」であったり、時折自分を襲う「不安」だったり、答えの出ない「研究対象」だったりもします。どんなアンブシャが良い、とかいう長くなりそうな話は置いておき、サックス演奏のアンブシャの原点を考えてみます。

 サックスのアンブシャは「パラドックス」そのものだ、という人がいます。パラドックスとは矛盾やジレンマ、逆説などと訳されますが、「一見間違っていそうだが正しい説」、もしくは「一見正しく見えるが正しいと認められない説」等を指して用いられます。アンブシャのどこがパラドックスなのでしょう。それはサウンドを作り出すリードの自由度と、そのサウンドのコントロール性の関係がパラドックスを生んでいるということのようです。やや哲学的な解釈はここまでにして、具体的な矛盾の例を説明しましょう。ファットリップは上下の唇の力のみでマウスピースを咥え、息を吹き込んでリードを振動させるアンブシャです。リードを締め付ける力が少なく、リードは最大限に振動することが出来ます。しかし音のコントロールは大変難しく、安定した音を出すためには相当な訓練が必要です。シンリップは逆に、マウスピースをかなりの力で締め付けるアンブシャです。音のコントロールは非常にやり易いアンブシャですが、リードを鳴らし、太く大きな音を出すことと両立するためには、こちらも高い技術が必要です。

 サックスを楽器として機能させるためには、音のコントロールが必須です。正しい音程で、求められたタイミングで音を出し、意図した音の大きさで、意図した長さの音を出すことが 「コントロール」です。そしてサックスの誕生と同時に生まれたのがシンリップです。長きに渡り、クラシックサックスの世界では「王道」のアンブシャです。しかしサックスが色々なジャンルの音楽で活躍するようになってくると、「これがサックスの限界なの?」、「もっと面白いサウンド出せそう」、とかの欲が出てきました。そしてサックスの音の源泉であるリードの振動を、より自由にしてあげようというアンブシャが考えられ出しました。しかしリードに自由度を与えると、コントロールが難しくなりました。豊かな太いジャジーなサウンドでも、音程が悪すぎれば音楽になりません。吠えるような轟音でも、音のタイミングは重要です。サックスのアンブシャは、何かを得るためには何かを捨てなければいけないのかもしれません。そして捨てる物と得る物の価値は、プレーヤーひとりひとり、それぞれによって違います。アンブシャの基本形はあっても、それが自分の欲しいサウンドを作り出してくれる保証はありません。

 シンリップは正しくもあり間違っている。ジャズで標準的なファットリップも、正しくもあり間違ってもいる。確かにパラドックスです。重要なのは捨てる物と得る物に対する、「あなたにとっての価値」を自覚することではないでしょうか?

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