今年で創業120年を迎えたバンドーレン社より、120周年を記念したチタン製マウスピースが限定発売されました。医療グレードのチタンバーから削り出されたマウスピースは、バンドーレン社が120年の間継承した、職人技と革新を体現しています。アルトサックスとB♭クラリネット用が用意されており、耐久性、音の広がり、優れた透明感を持つ音質の融合により、比類のないパフォーマンスを発揮します。軽量化のため側面に溝が施され、プラスチックインサートによるバイトプレートが取り付けられています。独創的で繊細な表面仕上げは、限定品の唯一性と風格が表現されています。凄いですね、チタンですよ。AIZENブランドでも、チタンを主成分とする金属粉を、AIZEN独自のヴィンテージレジンに配合し、これまでにないパワフルで、遠鳴りし、音の密度が濃厚で芯が太いサウンドの、適度のエッジとほどよい柔らかさ両方を持ち合わせた、チタン「黒鋼」シリーズマウスピースを発売しています。また近年人気の音質改造のためのネックスクリューやライアースクリューにも、チタンが使われる例が増えています。チタンって、なんか凄そうですね。近年サックス界でも注目されている、特殊金属チタンについて勉強してみましょう。
チタン(元素記号:Ti)は原子番号22の元素で、その安定順位は、ロジウム、ニオブ、タンタル、金、イリジウム、白金に次ぐ7番目で、銀、銅より優れています。チタン酸化物は非常に安定で侵され難く、空気中では空気に触れる表面が強力な酸化物(不動態酸化皮膜)で覆われ、白金や金などの貴金属とほぼ同等の強い耐食性を持ちます。その高い耐食性により、生体適合性に優れた金属として、義手・義足・人工骨・歯科インプラントなどの、人体に接触面を持つ医療器具に多用されています。またチタンの持つ軽量性と高強度を合わせもつ特徴から、スポーツ用品にも多く使用されており、ゴルフクラブ、スキーストック、テニスラケットなどが有名です。軽量性、高い耐食性からの長寿命性・低流出性に加え、熱を遮断する特性も優れており、高価格帯の調理器具・食器などで用いられる事例も増えています。チタンの生体適合性は金属アレルギーを発生させないため、アレルギー体質を持つ方々のための、種々の製品に使用される例が多く、大変人気があります。しかし、金属チタン(チタン合金)は非常に硬くて削り難く、熱伝導率が低い(熱し難い)ため、製錬や加工が非常に難しく高コストなため、大量には使われるケースは多くありません。
チタンの優れた音響特性もポイントです。内部減衰率が低く(音を吸わない)、音響特性として振動の安定性やロングサスティーンなどのメリットがあります。弦楽器のブリッジサドル(弦とボディを繋ぐ金具)や、イヤホンの振動板など、音響機器への応用が期待されています。チタンを伝わる音は濁りが少なく、クリアな音が保持されます。音の響きを長く保ち、サスティーンが伸びるため、振動も安定し、音のブレが少なく、正確な音の伝達に大きく寄与します。チタンは音響特性に優れた金属であり、その特性を利用した音響機器は、よりクリアで豊かな音の再生のために使用することが出来るそうです。
鉄や銅と全く異なる性質が具現化されたチタンは、まさに新時代の金属のヒーローです。
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