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8月 2012

Written By: user on 8月 31, 2012 No Comment
ヴィンテージサックス豆知識:コーン

「ヴィンテージサックス」。ジャズのサックス吹きなら、一度は「クラッ!」となってしまったことがある言葉でしょう。50年、60年前のボロボロのサックスが、びっくりするほどの価格で取引されています。先回に引き続き、ヴィンテージサックスの噂や豆知識をまとめてみます。噂と言っても、私自身が確認しています。「個人の意見だろ!」と言われてしまえばそれまでですが、少しでもヴィンテージサックスに興味がある方の参考になればと思います。あ、メーカーの設立年、モデルの年代等、WEBで調べれば分かるような事は面倒くさいので割愛します(汗。
 さあ、今回は「コーン」です。迫力のある、ぶっ太い音。「アメリカン・サックス」の代名詞となっているコーンのヴィンテージは、その特徴のある野太いサウンドが信条です。とはいえ、太い音を「デリカシーの無い音」と勘違いするのは、コーンの場合は的外れです。現代サックスの「太い」と、コーンのヴィンテージの「太い」は質が異なります。コーンの太い音には、しっかりとした柔らかさがあり、包み込むような包容力も有ります。また、ピアニッシモで吹いても音の輪郭が崩れない、芯のあるサウンドが特徴になっています。メジャーどころはアルトの6-M、テナーの10-M、バリトンの12-M、また比較的新しいコンケーラーモデルのアルトの26-M、テナーの30-Mが有名です。この型番に加え、時代と設計により、ニューワンダー、トランジショナル、アーティスト(ネイキッド・レディと呼ばれているもの)等が絡んできますので、管体の刻印やシリアル番号と年代の比較が必要です。

 コーンと言えば、ネック先端の「クリクリ」、マイクロ・チューニング・デバイスが特徴です。マウスピースを抜き差ししなくても、このパイプを回す事でチューニングが可能な設計になっており、コーン社の特許です。しかし、実際にコーンを使っている人でこの「クリクリ」でチューニングをする人は実は少なく、このマイクロ・チューニング・デバイスを一番短くした状態で、普通にマウスピースを抜き差ししてチューニングするほうが、サウンドも音程も良いようです。またコーンのヴィンテージの多くはベルの左側にB、B♭のトーンホールが付いており、左手小指のキーは近代のサックスとは異なり、「押す」仕掛けになっています。最初はとっつきが悪いですが、慣れてしまえば問題ありません。

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Written By: user on 8月 27, 2012 No Comment
ヴィンテージサックス豆知識:セルマー

「ヴィンテージサックス」。ジャズのサックス吹きなら、一度は「クラッ!」となってしまったことがある言葉でしょう。50年、60年前のボロボロのサックスが、びっくりするほどの価格で取引されています。しかし、吹いた事のある人は、「やはり最高の、あの頃の音がする」、「この枯れたサウンドは現代の楽器では絶対に出ない」等、ほとんどの方が絶賛します。とはいえ、吹いたことの無い人にとってはあくまで「噂」でしかありません。今回から数回にわたり、その噂をまとめてみることにします。噂と言っても、私自身が確認しています。「個人の意見だろ!」と言われてしまえばそれまでですが、少しでもヴィンテージサックスに興味がある方の参考になればと思います。あ、メーカーの設立年、モデルの年代等、WEBで調べれば分かるような事は面倒くさいので割愛します(汗。

 ヴィンテージのメインストリームに堂々と鎮座しているのはやはりセルマーでしょう。しかもアメリカで再アセンブルした「アメリカン・セルマー」がキング・オブ・ビンテージでしょう。近代的サックスのメカニズムを最初に取り入れたスーバー・バランスド・アクション、通称SBAはプロの使用も多く、ダントツ人気です。軽い管体から響いてくる、枯れた、そして豊かなサウンドは多くのプロプレーヤーをも虜にしています。現存する個体数が少ないので、ヴィンテージの中でもなかなか探し辛いようです。軽い吹奏感と、表現力のあるサウンドは秀逸です。
 次に出るのは、そう、やっぱりマークVI(シックス)ですね。ほぼ近代のメカニズムが完成されているマークVIは取り回しや音程ではSBAより優れているかもしれません。しかし、あまりのベストセラーモデルゆえに、製造本数も多く、当たり外れも少なくありません。また、あまりにも人気が高いので、楽器の固体の質と市場価格が必ずしも一致していません。アメセル・シックスの衝動買いはお薦めできません。またリラッカーもシックスは数多く出回っており、それゆえに価格が低くなっている場合がありますが、「リラッカー・イコール・音が悪い」、とは言えませんので、思わぬ良い買い物をする場合もあります。SBAもシックスも、現代の多くのジャンルで通用する、オールマイティなサウンドを持ったサックスです。

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Written By: user on 8月 24, 2012 No Comment
手の大きさにサックスを合わせられる?

「手が小さいのでバリトンサックスは無理!」、とか、「このモデルのサックスは、自分の指ではキーに届かないから諦めた。」、等という話を聞いた事があると思います。そんな理由で、自分の好みを諦める前に私に相談してください。サックスは奏者の手の大きさに合わせて調整できるように設計されています。「どのへんが調整できるの?」。はい、今日はそこをご説明させて頂きます。
 サックスは標準的な手の大きさを基準に設計されていますが、手が小さい方、指が短めの方、あまり指が開かない方などには、多少運指がきつい場合があります。特に大型サックスのテナーやバリトンでは、「こいつは操作できないや!」、なんて場合もあります。高音域のサックスは管体自身が小型なので、指のポジションの間隔も小さめなのでこのような「決定的な大きさの不適合」は多くありませんが、それでも小指のキーの位置や、手のひらで操作するパームキーの高さや位置等が、微妙にしっくり来ない場合もあります。ピアノの鍵盤の幅、トロンボーンのスライドを一番長く伸ばした位置などは「致命的」でかつ修正できない楽器の要素として有名です。手の小さいピアニスト、腕の短いトロンボニストは、楽器側ではどうにもならないので、演奏にはそれなりの苦労を強いられます。しかしサックスは、「楽器のほうでどうにかなる」楽器です。アクセサリーの使用や、ちょっとした改造で、どんな手の人にでも快適に操作できるよう、調整できるようになっています。

 一番普及しているのが、「パームキー・ライザー」ですね。手のひらで操作するパームキーにカバーを着けて高さを稼ぐアダプターです。これによってキーが手のひらに近くなります。リペアの技術者にお願いすれば、キーの位置の移動も可能です。シャフトに対して無理の掛からない位置の範囲でキーを動かすことが可能です。小指のキーはかなり複雑に位置が組み合わさっていますので、多少大掛かりな作業になりますが、優秀なリペアマンはその技術を持っています。決してやってはいけないのが、「自分でキーを曲げる」です。素人考えでキーを曲げたりすると、絶対にサックスに悪影響を与えます。最悪な場合は修理不可能というケースも無いとは言えません。気に入ったサックスなのだが、「どうも手に馴染まない」、という場合は、楽器店やリペアマンに相談してみてください。

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Written By: user on 8月 20, 2012 No Comment
楽器を揃えてサウンドを揃える

クラッシックのサックス四重奏の場合、サックスのメーカーやモデル、またマウスピースまで揃えるのが一般的です。この間聴きに行ったサックスアンサンブルのグループは、ストラップも同じ種類でそろえていました。これはひとえに、「サウンドを揃える」という基本的な、かつ音楽表現上重要な目的のための手段ですが、ジャズにもポップスにもその概念は少なからず存在します。今日は、「サウンドを揃える」ってことについてお話しましょう。
 「ストラップを揃えるなんて意味無いじゃん」、と言われる方もいらっしゃるでしょうが、私はそうは思いません。サックスを吹く環境を同じにする事で、メンバーの手の動きや挙動の意味が理解し易くなり、気持ちの一体化を助け、ひいては演奏の一体感に通じると思います。またストラップによって吹き手側で聞こえる音は確実に変化しますので、その音質を共有する事も決して無意味ではないと思います。ジャズの世界での楽器の共通化は、かの有名なデュークエリントン楽団のサックスセクションが有名です。かつてのエリントン・バンドのサックスセクションは、ビンテージサックスの名品、「ビッシャー」のサックスを全員が使う事でサウンドの統一性を実現していました。またコンボジャズの世界でも、編成やメンバーに合わせて楽器を替えることも少なくありません。アルトデュオの形態で、二人のアルト奏者が同じアメリカンセルマー・マークVIを使い、シリアルも近い楽器を使っているため、どのフレーズをどちらの奏者が吹いているか分からないほどサウンドが似ているバンドを知っています。本人達にうかがったところ、楽器は各々が昔から使っているものだそうですが、ご本人達もあまりのサウンドの類似性に驚いているそうです。

 逆にジャズの世界では一般的に「個性の調和」と称し、違うサウンドの奏者達が集まって創り上げる、それぞれの個性をミックスした、溶け込む事無く調和する事を重視するバンドサウンドも是とされています。ま、合奏で何を表現するか、どんなサウンドを創り上げたいかのコンセプトの相違であり、どれが正解というものではないでしょう。しかし、「サウンドの調和」は音楽作りにおいて配慮すべき重要な要素である事は事実だと思います。

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Written By: user on 8月 17, 2012 No Comment
ソプラノサックスのこつ

小さいがゆえに取り回しも良く、可愛い印象で人気の高いソプラノサックスですが、ソプラノ独特の奏法があるのをご存知でしょうか?独自の奏法と言うより、演奏上の注意点といったほうが良いのかもしれませんが、初心者の方々がソプラノサックスを演奏する場合の、知っておくと「雲泥の差」的なノウハウをお披露目しましょう。
 まず第一に、「ソプラノは一番音程の取り難いサックス」だということを頭に入れてください。口の締め方の強弱で、各音域の音程をコントロールしないと、とても音楽とは程遠いものになってしまいます。価格帯やメーカー、設計にもよってこの特性の大小は違いますが、総じてソプラノは高音域の音程が「やばい」です。必ず正しい音を聴きながら、自分で吹いた音の高さと比較しながら吹く練習をしてください。完全な補正は難しいかもしれませんが、自分のソプラノサックスの音程の傾向は知っておく必要があるでしょう。また、ソプラノサックス、特にストレートのソプラノサックスは、一番低音域のオクターブとその上のオクターブへの音質の変化が顕著です。「違う楽器を使ってるの?」と聞こえるほど、音域によるサウンドの変化が大きく、無造作に吹いているとなんとも奇妙な旋律が出来上がってしまいます。この変化は、よくトランペットのカップミュートの音に例えられます。低音域ではベルの前をカップで塞いだ音、中音域ではカップを開いた音に似ています。スケールを練習するときに、なるべく音質が連続的に繋がるような奏法を練習してください。ま、「あのサウンドが好き!」というソプラノファンも実は多いんですけどね。

 また日頃のメンテナンス面でもソプラノサックスは注意を要します。ソプラノサックスは他のサックス兄弟に較べ、「細く」、かつ「トーンホールが小さく、それらの感覚が狭い」のが特徴です。つまり、簡単に言うと「繊細」です。トーンホールやパッドにゴミが付いたり、ホコリが溜まったりした場合の影響は、他のサックスよりも顕著です。またパッドの開き具合も当然微妙です。パッドが数ミリ開き過ぎ、また閉まり過ぎただけで吹いていて困るくらいの影響が出ます。日頃の楽器の扱いやメンテナンスは丁重に。そして何か不具合を感じたら、すぐにリペアマンに相談しましょう。

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Written By: user on 8月 14, 2012 No Comment
エフェクターを使ったサックスサウンド

最近のサックス奏者には、いわゆる「エレキ派」も少なくないようです。録音した音の加工はもちろんですが、ステージで各種のサウンドエフェクターを使用して、「サックスらしからぬ音(?)」で聴衆の注目を浴びています。サックスでエフェクターを使うとどんな演奏ができるのか?結構これが使えるんですよ。まあ、聞いてください。
 エフェクターを使うには、やはりサックス用のコンタクトマイクを使ったほうが便利でしょう。サックスに着けたマイクから出た線を直接エフェクターにつなぎ、自分で細かく操作できますからね。それに、サックス以外の音を「加工してしまう」危険も防げます。なるべく専用マイクを「オン(突っ込み気味)」で使いましょう。しかしサックス専用のエフェクターというのはさすがに市販されていません。多くの電気派サックス奏者はボーカル用のエフェクターを使います。何故、種類も数多くあるエレキギター用やエレキベース用のエフェクターを使わない(あまり使わない)のかというと、エレキベースやエレキギターのマイクが「音を拾う」マイクではなく、「減の振動を直接拾う」マイクで、これら用のエフェクターはそういうマイクに最適化してあるからです。「音を拾う」マイク用に作られたボーカルエフェクターのほうが、サックスへの相性が良いと言えるでしょう。もちろんエレキギター用やベース用が使えないわけではないので研究してみてください。

 電気派サックスで一番使うエフェクトは、やはりイコライザーでしょうか。各周波数帯域ごとに強弱を調整し、自分の好みの音、バンドの周りの楽器に負けない、沈まない音を作り出すことができます。硬い音、もごもごした音、太い音、キンキンした音等、なんでもイコライザーの調整で可能です。楽器やマウスピースで悩んでいた自分があほらしくなってしまうかもしれません。また、ハーモナイザーと呼ばれる和音発生エフェクトも多用されます。自分一本のサックスの音がこのエフェクトにより、3本や4本の複数のサックスの、ハモったセクションの音になってしまいます。一人でサックスセクションが出来てしまいます。エコーやリバーブなんて当たり前。機種によってはフレーズの繰り返しでループ演奏の自分と共演することも可能です。また「PERFUME」のようなテクノサウンドを出す事も簡単です。是非、エフェクターに挑戦してみてください。

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Written By: user on 8月 10, 2012 No Comment
サックスを響かせる、とはどういうことですか?

サックスのレッスンを受けると、「楽器を良く鳴らしましょう」と教えられます。アマチュアのサックス発表会等では客席で、「あの人はちゃんと楽器を鳴らしてないね」、なんて囁きを耳にすることがあります。楽器の選定では、響くサックス、鳴るサックスを選ぶのが仕事です。さて、この、「鳴るサックス、サックスを響かせる」、ということは実際にはどういったことを指すのでしょうか?これらの言葉を使っているサックス吹きの方々も、以外に無造作に使っていることが多いようです。今日は、サックスを響かせる、鳴らせる、とはどういうことなのかをお話しましょう。
 サックス等の管楽器は言ってみれば、振動増幅器です。息とマウスピースで発生させた音のエネルギーを共振して増幅し、聴衆が聞こえる、感動する音量を作り出します。音量増幅といっても楽器ですので、表現力を伴った増幅でなくてはなりません。音が大きくても、サウンドの質が大きく誇張されたり、癖のある鳴りかたをしてはいけないわけです。逆を考えると分かり易いと思います。鳴らない楽器とは?です。鳴らない楽器は、ピアニッシモで音の芯が無くなり、音像(音の輪郭)がぼやけます。鳴らない楽器は、メゾフォルテで詰まった音になり、かつ音域によって音質がばらばらになります。また鳴らない楽器は、フォルテッシモでは不快な振動(ビビリ)でサウンドを壊します。そして楽器を鳴らすのは楽器の性能に加えて、その吹き手の技量です。それが、「楽器を響かせる」ということです。
では性能の良い楽器、高価な楽器を買えば良いのでしょうか?確かに性能の良い楽器は鳴り易いと言えますが、それを鳴らすのはプレーヤーです。楽器の持っている特性を把握し、吹き方を調整し、楽器と奏者が一体になったときに楽器は響きます。そして、鳴ります。また、楽器はオーナーの奏者と長い時間を一緒に過ごすことで育ちます。正しい練習と、正しい楽器の対話で楽器は最高に響くようになります。鳴る楽器、響く楽器は奏者の意思と表現力を最大限に引き出し、聴衆に伝えます。

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Written By: user on 8月 6, 2012 No Comment
サックスのクリップマイクの使い方

ロック系、フュージョン系のサックスのプレーヤーの方々は、ステージで動き易いよう、サックス用マイクを楽器に取り付けていることが少なくありません。ワイヤレス送信機と組み合わせたら、もうステージ上を縦横無尽に動き回ることができます。今日はその、「サックス用マイク」についてお話しましょう。
 基本的にサックス用マイクはベルに着けるものがほとんどです。70年代から80年代にかけてはネックに穴を開けてマイクを仕込む方法や、リードにマイクの振動センサーを貼り付ける方法(有名なバーカスベリー・マイクはこの方法です)等がありましたが、現在ではベルに足を取り付けて、マイクを固定する方式がほとんどです。デビッド・サンボーンやジョシュア・レッドマンが使っていることで有名なSD SYSTEMSのマイクは3点支持型でベルに固定しますが、その他のサックス用マイクはほとんどが一点クリップ式です。着けたり外したりが簡単なのがクリップ型マイクの長所です。またサックスだけでなく、トランペットやトロンボーンにも使用することができます。管楽器用多機能マイクとして設計されています。テナーとソプラノの持ち替えの際でも、さっと付け替えて使用できるのが良いですね。フルートにも着けちゃってる豪傑を見かけたこともあります。クリップ型サックスマイクを使う場合に気をつけて欲しいことは、決してベルの前側にクリップを着けない、ということです。管体内に溜まった唾&水分を捨てるときに楽器を傾けたら、マイクが水浸し、ということになってしまいます。ご注意ください。またベルの管体側にクリップしたほうがマイクが安定します。
サックス用のマイクも、もちろんマイクですので音質やノイズ対策も重要です。ステージ用には安いからといってパソコン用マイク等を使うと痛い目にあいます。会場じゅうにノイズが響き渡り、ライブが中断、なんてことは珍しいことではありません。マイクにはファンタム電源を必要とするバランス型と、必要としないアンバランス型がありますが、対ノイズ対策と高音質という意味でバランス型がお薦めです。ただし使用する会場のミキサーとちゃんと打ち合わせしておくことが必要です。

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Written By: user on 8月 3, 2012 No Comment
むせび泣くテナーの音、はどうやって出すのですか?

かつての昭和の時代、テナーサックスが「ムード歌謡」の主役だった頃、「むせび泣くテナーサックスの音」という形容句が多用されました。ムードテナーの巨人、と呼ばれたサム・テイラーのテナーサウンドは、確かにむせび泣き、吼え、囁いていました。最も人間の声に近いと言われるテナーサックスは、歌うような表現がピッタリです。むせび泣き、囁き、吼えるためのテナーサックスのテクニックのヒントをお教えしましょう。
 むせび泣くためにはやはり「サブトーン」の習得は必須です。基本中の基本のサックスの奏法のひとつですが、テナーサックスでは無くてはならないサウンドです。息の漏れたような、かすれたサウンドのサブトーンですが、本当に口から息が漏れているわけではないので注意してください。口から息が漏れている場合は、それはサブトーンではなく、単なる息漏れです。サウンドを聴くだけでは、「息の効率の悪い吹き方」に聞こえますが、効率良い息でサブトーンが吹けるように練習してください。そうすればフォルテッシモのサブトーンも夢ではありません。次のハッタリ、いや失礼、ニュアンスをだすためのテクニックは「ベント」です。いわゆる、「音をしゃくる」って奴です。口の締め具合を調整して、低音から高音へ(ベントアップ)、また高音から低音へ(ベントダウン)音を動かせばムード満点になります。上達すれば、演歌歌手の得意な「こぶし」を回すことも可能です。ま、必要なら、の話ですが。(汗
そして最後の秘密兵器(?)が「エアータンギング」です。舌をあまり使わず、息のスピードと圧力だけでタンギングのように音を切ります。これによって、「ぶわぁっ!」という音の出だし、また「あぅ~」というような音の締めを作ることができます。雰囲気やニュアンス、崩した歌い方を強調するジャズサックスの分野では、実はストレートなタンギングをする場合のほうがレアケースで、多くのフレーズはハーフタンギングやエアータンギングによって表現されます。余談ですが、ロックやR&Bのバリトンサックスでは、舌打ちをして音をパチンと弾き出す、「スラップ・タンギング」は最重要でテクニックです。テナーで「むせび泣く」ためには、息と腹筋、そして口の締め具合が肝、ってことがお分かりいただけたでしょうか?

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