サックス 本体

ヴィンテージサックス豆知識:コーン


「ヴィンテージサックス」。ジャズのサックス吹きなら、一度は「クラッ!」となってしまったことがある言葉でしょう。50年、60年前のボロボロのサックスが、びっくりするほどの価格で取引されています。先回に引き続き、ヴィンテージサックスの噂や豆知識をまとめてみます。噂と言っても、私自身が確認しています。「個人の意見だろ!」と言われてしまえばそれまでですが、少しでもヴィンテージサックスに興味がある方の参考になればと思います。あ、メーカーの設立年、モデルの年代等、WEBで調べれば分かるような事は面倒くさいので割愛します(汗。
 さあ、今回は「コーン」です。迫力のある、ぶっ太い音。「アメリカン・サックス」の代名詞となっているコーンのヴィンテージは、その特徴のある野太いサウンドが信条です。とはいえ、太い音を「デリカシーの無い音」と勘違いするのは、コーンの場合は的外れです。現代サックスの「太い」と、コーンのヴィンテージの「太い」は質が異なります。コーンの太い音には、しっかりとした柔らかさがあり、包み込むような包容力も有ります。また、ピアニッシモで吹いても音の輪郭が崩れない、芯のあるサウンドが特徴になっています。メジャーどころはアルトの6-M、テナーの10-M、バリトンの12-M、また比較的新しいコンケーラーモデルのアルトの26-M、テナーの30-Mが有名です。この型番に加え、時代と設計により、ニューワンダー、トランジショナル、アーティスト(ネイキッド・レディと呼ばれているもの)等が絡んできますので、管体の刻印やシリアル番号と年代の比較が必要です。
 コーンと言えば、ネック先端の「クリクリ」、マイクロ・チューニング・デバイスが特徴です。マウスピースを抜き差ししなくても、このパイプを回す事でチューニングが可能な設計になっており、コーン社の特許です。しかし、実際にコーンを使っている人でこの「クリクリ」でチューニングをする人は実は少なく、このマイクロ・チューニング・デバイスを一番短くした状態で、普通にマウスピースを抜き差ししてチューニングするほうが、サウンドも音程も良いようです。またコーンのヴィンテージの多くはベルの左側にB、B♭のトーンホールが付いており、左手小指のキーは近代のサックスとは異なり、「押す」仕掛けになっています。最初はとっつきが悪いですが、慣れてしまえば問題ありません。
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