いやあ、暑いですね。今年の夏は特に暑い、と毎年言っているような気がします。そして暑い夏はサックスに関わる「湿気・湿度」が心配です。最近のサックスの湿気対策は、ちょっと方向が変わってきました。最新のサックスの湿気対策をご紹介します。
最近のサックスの推奨管理方法では、「移動はケース、保管はスタンド」と示されることが多いようです。移動時には、サックスをケースに入れて運ぶしかありませんが、保管するには密閉せず、空気が通り抜けるスタンドに立てておくのが最良、ということのようです。確かに家でサックスをスタンドに置いておけば、多少スワブによる水分除去がいいかげんでも、空気が管体内を循環するので、湿気は溜まらないでしょう。またカビも発生し難いでしょう。とはいえスタンドのサックスは、場所をとる、蹴飛ばしてしまうかも、倒れるかも、子供がいたずらする(?)、等、心配なことが多く、現代の住宅事情では、専用の練習室を持っている人以外、あまり現実的でないかもしれません。やはりケース保管せざるをえないなら、ケースに入れるときにサックスの水分を、出来る限り除去しておくことが肝心です。
サックスのお手入れの基本は「スワブ通し」です。管体内、ネックにスワブを通し、内部の水分を拭き取ります。一度では水分は取り切れないので、何回も何回もスワブを通し、徹底的に水分を拭き取ります。そして吸水シート等でパッドの表面の水分も拭き取ります。吸水シートはパッドの表面の水分を吸い取るとともに、トーンホールのエッジ内側に付着した水分も拭き取っています。これで一見、サックス管体内部の水分は拭き取られたように感じますが、トーンホールの立ち上がりの壁の内側には、スワブも給水ペーパーも到達していません。ここの水分を取りたい場合は、綿棒の先をL字に折り、パッドとトーンホールの隙間から差し込めば届きます。トーンホールすべてをやるのは、ちと面倒くさいですが、パームキー、G♯、E♭、C♯等のいつも閉じている「クローズド・キー」の部分をやるだけでもかなり違います。
クローズドキーの水分対策、および張り付き防止のために、最近「PasBreathe(パッドブリーズ)」なる製品が販売されています。クローズドキーに挟んだままにしておく吸水ペーパーです。厚手の紙を挟んでおくことで、クローズドキーをオープンさせたままにし、パッドを乾かし、長期密着によるパッドの張り付きを防ぐというものです。厚手の和紙等で自作も出来そうです。
長時間演奏した後のパッドの内部に浸み込んだ水分は、スワブや吸水ペーパーで表面を拭っても、すぐに完全には乾きません。それゆえに、「保管はサックススタンドで」が推奨されることになります。ですのでケース保管には、パッドブリーズのような「保管用吸水材」の登場となります。サックスケース内に乾燥剤を入れるのも有効ですが、乾燥のし過ぎもパッドには良くないようです。あるベテランサックス奏者いわく、「最高のメンテナンスは、毎日吹いて、その度に、良くサックスを見て、良くサックスと会話すること」、だそうです。
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