比較的吹き易い管楽器と言われているサックスですが、低音域の発音と音質のコントロールは、かなり難しい部類のサックス演奏技術です。中級程度の経験豊富なサックス奏者でも、「低いドから下は、使い物にならない。」、と諦めている人も少なくありません。とは言えサックスのこの低音域は、とても魅力的なサウンドで、サックスの音楽表現には不可欠です。サックスの低音域の攻略方法について考えてみましょう。
お馴染みのサックス動画サイト、「Better Sax」のジェイ・メットカーフはサックスの低音域の練習方法の説明の中、上手くコントロールされていないサックスの低音域の音を、「すべてのサックス奏者は、まるでフォグ・ホーン(霧笛:むてき)のようなこの音と戦っています。」、と形容しています。確かに「ボーッ!」と響いたサックスの低音域の音は、港などで聴こえる霧笛に似ていますね。ちなみに灯台などに設置されていた霧笛は、GPSや船舶レーダーの普及に伴い2010年に廃止されており、現在日本の海岸や港で霧笛が鳴り響くことは無いそうです。話を戻すと、低音域の音の出難さは、サックスの息漏れが原因となっている場合が少なくありません。パッドのほとんどを塞ぐ状態になるサックスの低音域は、ちょっとしたトーンホールの息漏れから、「管」としての機能に不具合が生じ、音が出難く、響かないようになってしまいます。今まで出ていた低音域が出し難いとか、濁るようになった場合は、息漏れを疑うのも得策です。良い状態のサックスでないと、低音域は出ないと言って良いでしょう。
サックスの低音域攻略のポイントは、息のスピードです。上記の「Better Sax」動画では、中・高音域の息が、「ろうそくを消す息」なのに対し、低音域は、ゆっくりと大きな口で息を吐く、「鏡を曇らせるときの息」、と説明しています。音域に対して同じ息の入れ方、アンブシャでは、低音域は攻略できない、ということです。サックスを「固定・確率した正しい奏法で吹く」、という概念にこだわり過ぎた、融通の利かない奏法では、サックスの低音域は出てくれません。リードの厚さ、マウスピースの種類、アンブシャの深さ、唇の硬さ、喉の使い方等、多くの要素が低音域の奏法に影響します。低い「ド」の指でゆっくりと息を吐き、どんな状態のときに「サックスが鳴ってくれる」かを、あれこれと探ってみてください。そして「当たる息」の確率を少しずつ上げていき、徐々に「シ」、「シ♭」と攻めていき、「サックスを鳴らせる」ようにします。いろいろと工夫しながらコントロール法を探っていけば、必ず自分に合った「低音域用の息とアンブシャ」が見つかるはずです。決して「霧笛のような音」で満足しないでください。小さな音でも低音域の音がすんなり発音し、その音が安定するようになったら、次はサウンドのコントロールです。サックスの低音域は、濁りの無いストレートトーンよりも、少し粒立ったサブトーン気味のサウンドのほうが、豊かな表現力を持ちます。息の角度やスピード、下唇の圧力等を工夫して、粒立ちの揃った、滑らかで豊かな低音を作ります。そんな低音域のサウンドを自由にコントロールできるようになり、自分の音楽表現に使えるようになれば、もう立派な上級サックス奏者です。
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