サックス 本体

サックス on NAMM2026

世界一の楽器見本市、NAMM(ナム)ショー2026が、今年も1月22日から24日の期間、米国カリフォルニア州のアナハイムコンベンションセンターで開催されました。今回125周年を迎えたNAMMショーには、6万人を超える来場者と500社以上の出展者が参加しました。そんななか多くのサックス関連メーカーも、新製品や新しいビジネスの試み等を発表しました。NAMMショー2026のサックス関連情報を追ってみましょう。

「サックスと言えばセルマー」のSelmer Paris社は、今年は同社の歴史を強調した展示ブースを展開しました。同社の歴史を物語る貴重なヴィンテージ・マウスピースの展示や、同社製リードの変遷を示したディスプレーケース等が人々の興味を引きました。そんななか、シリアル番号9909の1929年製のラージボア・アルトサックスのシルバープレートモデルが展示されています。マットシルバーの管体にゴールドプレートのキーとカップ、ベル内部はポリッシュされたシルバーで、随所にアメジスト水晶が使用されているこのモデルは、1929年に開催されたバルセロナ万国博覧会のために、特別にデザインされ製作されたスペシャルモデルです。まさに芸術品そのものの姿は、会場で特別なオーラを放っていました。またセルマーUSA向け特別限定生産モデルの、ダークラッカーに特別彫刻を施し、ファイブデジットのヴィンテージセルマーを狙ったサウンドに調整されたSignature 82と84も発表されました。

Cannonball社は、同社の創立30周年を記念した特別モデルを発表しています。お馴染みのビッグベル・ストーンシリーズに、ブラックサファイアという特別なラッカー仕上げをしているモデルです。一見ツヤのあるダークブルーに見えるボディが、光の加減や見る角度によって、深い黒やマットに見えるという不思議な表面処理で、そこにダークグレーの緻密な彫刻が施されています。同社社長のテビス・ローカット氏いわく、太陽の光が降り注ぐ中、疾走するブルーのポルシェを見て、その輝きにインスパイアされて企画したとのことです。近年矢継ぎ早にサックスやマウスピース、リガチャー等を発表しているBetter Saxは、2,500USドルのマットブラックの中級向けアルトサックスを発表しました。

サックス関連の来場者の興味をひいたのは、セオ・ワニ(Theo Wanne)のブースにオットーリンクとメイヤーのマウスピースが展示されていたことでしょう。セオ・ワニ社と、オットーリンクとメイヤーブランドのマウスピースを製造しているJJ Babbitt社が、互いの業務提携を発表したのです。JJ Babbitt社のサイトによれば、「メイヤーもオットーリンクも、多くのサックス奏者に絶大な信頼を寄せられています。しかしマウスピースの購入に際し、10本ほどを吹いて良いものを選ぶ、という選定作業が定型化していました。そこで我々はセオ・ワニ社との画期的なパートナーシップを通して、オリジナルのメイヤー、オットーリンクのデザインを、精度、再現性、革新性、そして信頼性という新たな時代へと導きます。ミュージシャンはもはや、メイヤーやオットーリンクのサウンドを求めて、試奏を繰り返す必要はありません。」、とのことです。どうやら、オットーリンクとメイヤーのマウスピースは、今後セオ・ワニ社で検品、最終調整がおこなわれるようです。確かに、新しい時代nの予感がします。

各社のブースでは例年のように、著名なサックス奏者が試奏デモをおこなっていました。ブースがステージになるのがNAMMショーの特徴です。まさに「今のサックスのサウンド」に触れられる、NAMMショー2026でした。

 

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