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サックス リード

Written By: sax on 9月 6, 2017 No Comment

もう百回ぐらい言っているかもしれませんが、サックス吹きにとってリードは永遠の悩みの種です。リード選びを原点に帰って、もういちど基本から考えてみましょう。
 リードは振動して音を出します。この音がサックスのサウンドの源流です。リードの良し悪しを言う前に、「振動する環境」を整えましょう。マウスピースには正しくリードをセットすることが必須です。正しいセットとは、左右にずれが無く、先端もマウスピースの先端に揃えましょう。先端の合わせ方は、「髪の毛一本分手前」、「ぴったり」、「リードをマウスピース先端に押し付けてピッタリ」と3種類ありますが、好みと鳴りで選んでください。リガチャーの位置はマウスピースのリガチャーマークに合わせるとか、なるべく下側とか、二本ネジの先端側は少し緩める」とかの諸説ありますが、リードがずれないようにしっかりと留めることが重要です。好みの調整の前に、「しっかりと」だけはちゃんとお願いします。リードが接触する大事なポイントはマウスピースのテーブルだけではありません、その反対側、奏者の下唇も重要な接触ポイントです。下唇を巻き込んで唇越しに下の歯でリードを押さえるシンリップ、下唇を巻き込まないファットリップ、上の前歯もマウスピースに触らないダブルリップ、とアンブシャには色々ありますが、どう下唇がリードに接触するかが大事なポイントです。下唇のリードへの接触によって、リードの振動を妨げないことが重要です。一般的な接触のベストポイントは、唇の柔らかい皮膚とその下側の顔の皮膚との境目です。ここでは「振動を妨げない硬い線」があり、そこでリードを押さえればもっとも振動を吸収しにくい状態となります。唇の厚さの個人差によって、このポイントでリードを支えるために、どのくらい下唇を巻き込むかが異なりますので、鏡を見ながら確認してください。
 リードの形も鳴りに大きな影響が有ります。リードの裏側が凹んで円弧を描いているものはリードの平均的な振動を阻害します。紙やすりやリードリサーフェサーなどでフラットに加工するのが良いでしょう。この場合注意すべきなのは、リード裏面が平滑であることが重要なのではなく、マウスピースに対して左右対称に、ぴったりと接触することが目的です。リードの左右のバランスを崩さないよう注意してください。リード先端のカーブとマウスピース先端のティップカーブがぴったり揃っていないと、リードが鳴らないと思っている方が少なくありませんが、曲線の違いが左右対称であればさほど気にする必要はありません。リード先端のカーブを矯正するために、リードカッターを使用するサックス奏者がいらっしゃいますが、これはマウピピースティップのカーブに合わせるためにカットしているのではなく、リードの先端をほんの少しカットすることでリードの振動の仕方を調整しています。
 「リードは天然の植物だから、鳴りのばらつきはどうしようも無い」と諦めているサックス奏者が少なくありませんが、今日挙げたポイントをチェックしたり、修正するだけで、ダメリードが変身する場合が少なくありません。
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Written By: sax on 5月 17, 2017 No Comment

サックス奏者にとって、リードのコストは頭の痛い出費です。消耗品であるリードは、サックスの音の鳴る原点でもあるため、そう簡単にコストダウンすることは出来ません。じやあ消耗し難いもので、ということで出現した「人工リード」ですが、出始めのころはなんとも言えない品質のものでした。しかし昨今、人工リードの性能の向上は目覚ましいものがあります。吹奏感も音質も、そして耐久性も申し分のないものが、非常にリーズナブルな値段で入手できるようになりました。今日は「人工リード」のお話をば。
 天然の植物、ケーンを乾燥し加工したリードは、自然の物ゆえの寿命があります。リードの振動に必要な硬さと反発力は、使用していくにつれ劣化し、サックスの良好なサウンドを出すための振動が出来なくなります。また、湿度にも敏感で、乾燥保管しておいたリードは、ある程度ウォームアップして、唾液による湿り気を与えないと、本来の振動をする状態に至りません。安くても一枚500円前後のリードの価格も、「リードをなるべく持たせたい!」という気持ちに拍車を掛けます。そんなサックス奏者(リード楽器奏者)の要望に応えて出現したのが人工リードです。合成樹脂で作られた人工リードは、ケーン製のリードをはるかに凌ぐ耐久性・安定性を持ち、湿度に対してのケアの不要な「ウォームアップ要らず」のリードですが、最初のころは、「吹奏感に違和感がある」、「強いブローに反応できない」、また「音のダイナミックス(強弱の表現)が狭い」等の不満も大きく、なかなか一般的になりませんでした。しかし21世紀を迎えて十数年が経った今、人工リードは目覚ましい進化をしています。プラスチック製リードの定番、BARI(バリ)、また人工繊維を利用したFIBRACELL(ファイブラセル)。また新しいところでは、Legere(レジェール)、Hahn(ハーン)、Forestone(フォレストーン)、Bravo(ブラボー)等といったブランドも支持を受けているようです。各種の人工リードはそれぞれの独自の工夫がなされ、良質な天然ケーンに近い性能を再現しています。合成樹脂を使用するだけでなく、各種の「繊維成分との合成」をおこなっているので、近年では「人工リード」に対し、「シンセ・リード(合成リード)」という呼び名のほう市民権を得ているようです。1枚の人工リードはそれなりの価格ですが、長寿命、安定性、当たり外れの無さ、等の高いメリットを考慮すると、天然リードにコスト的に勝ると言えるでしょう。
人工リードは決して永久的に使えるわけではありませんが、天然リードの10倍近くは持つでしょう。また、純粋に工業的に製造されるので、品質のばらつきは皆無です。当たり外れはありません。またマウスピースにセットすれば、即、性能全開で鳴ってくれます。音色や吹奏感の面で天然リードは根強い人気をもっていますが、深く静かに「人工リード派」も増えているようです。あなたも食わず嫌いせずに、試してみたらいかがでしょう。

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Written By: sax on 9月 13, 2016 No Comment


コルクはサックスのあちこちで色々な役割をしています。クッションとしての役割や、弾力を持った連携メカニズム等がありますが、ネックのネックコルクの役割はちょっと特殊です。サックスの音の根源であるマウスピースと、サックス本体を繋ぐという大事な役割をしています。近年、この「ネックコルク」の役割が見直されてきており、様々なあたらしい工夫が考えられています。
 ネックコルクはサックスのネックにマウスピースを差し込む場所の「クッション」です。希望の位置にマウスピースが止まり、ぐらぐらしたり、息漏れしなければ良し、とされてきました。しかし良く考えると、ネックコルクはその弾力のクッション特性で、マウスピースとネックおよびサックス本体を「分離」してしまっています。マウスピースとリードによる振動は、空気を介してサックスに入っていく、という「サックスの音エネルギーの空気伝達」だけを考えるならこれで良いのですが、「せっかくのマウスピース自身の振動を、サックスに伝えないのは如何なものか」という考え方が最近議論されるようになってきました。

 コルクの機能的要素は木材繊維と繊維の中の空気です。押しても潰れたままにならず弾力で戻ります。また遮音材や防振材としても使われる「振動吸収性能」を持っています。ネックコルクにはこういう機能が邪魔ではないのか、このコルクによる振動の吸収さえなければ、マウスピースで作られた振動は、もっと効率良くサックス全体に伝わるのではないか、というのが新しい考え方です。コルクの代わりにネック先端に硬い樹脂を取り付け、マウスピースに差し込むというカスタム仕様のネック加工法があります。樹脂の弾力はありますが、コルクの振動吸収性を改善したもので、「吹奏感が変わる!」、「抜けが良い」、と言う方もいるようです。樹脂以外にも、黒檀などの硬い木材をネックとマウスピースの間に差し込む工夫もあるようです。また、ネックとマウスピースの間に金属の板を渡して、その金属を介して振動を伝達させようという工夫もあります。金属はある程度厚くそれなりの重量で、サックスのネックとマウスピースに効率良く接触する形状に加工されており、それをシリコンゴムのベルトで固定します。サウンドのパワーが増し、細かい強弱が表現できるようになり、何より楽器が抜群に鳴るようになる、と評判です。なんとこの工夫はトランペット等の金管楽器用にも製品が開発されており、吹奏感が向上し、パワーも増すと、かなり人気が出ているようです。

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Written By: sax on 8月 30, 2016 No Comment


突然ですが、ピアノは調律師によって調整されますよね。調律師はピアノの88鍵(または73鍵)の一つ一つの音を確認しながら、一台のピアノの音を作り上げます。それに比べてサックスの「音作り」は雑です。あなたの吹いているサックの音は毎回同じですか?「同じです」と答えられるサックス奏者はほぼ皆無でしょう。サックスの音は吹き方でも、フレーズでも、また吹く環境によっても変化します。その変化や不安定さを、「サックスは人間らしい楽器だよ!」と肯定的にとらえ、不安定な音をサックスらしいと言う人すら少なくありません。それで良いのでしょうか?少なくとも「嫌な音」はしっかりと避けるべきではないでしょうか?今日はサックスの雑音の話しです。
 サックスという楽器の面倒臭いところのひとつに、「出すべき音色」があいまいで、かつ音色の許容度があまりに広いことがあげられます。例えばクラッシックのサックスアンサンブルのテナーサックスの音と、ばりばりの古典派ジャズテナーのサブトーン。多分多くの人がこの二つの音は違う楽器で出されていると考えるはずです。それだけ両者の音質は違います。この違いに私は異存ありません。だって表現するものが違うのですから。しかし両者のサウンドに対する姿勢の差は注目すべきだと思います。サックスアンサンブルのサックス奏者は、メンバー全員の音色をそろえる為に大変な努力をしています。楽器のメーカーや製造ロットをそろえる、なんてことも当たり前です。比べてジャズサックス奏者は…。ま、かなり大まかです。ジャズの場合、音色イコール個性ですから、「その人の音」であれば良いとされています。これも私は否定しません。ジャズらしいと思います。しかし、「音質に対する大きな許容度」に隠れた、「雑音への対処」を忘れてはいないでしょうか?

 リード上の水分で生じる、「チリチリ」というマウスピース内部の音。雑音です。フラジオ運指で出した高域音に混ざる他の周波数の音。雑音です。低い音でサブトーンを出すと出てくる倍音。雑音です。フレーズに馴染まない籠った「レ」の音質。雑音です。サックスが構造上出してしまう雑音はもっとたくさんあります。あなたのサックスが出した、少しでも不本意な音質は、あなたの演奏にとって雑音です。雑音は工夫や努力によって克服することが出来ます。しかし雑音に気が付かなければ対処も出来ません。ピアノの調律師の様に、真剣に自分の音をひとつひとつ確認することもたまには良いのではないでしょうか?雑音を見付けて駆逐してください。そういうジャズサックス奏者が増えれば、「ジャズサックスの音は汚くて嫌い」なんて言われることも無くなるのではないかと思う次第です。

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Written By: sax on 7月 26, 2016 No Comment


サックスに限らず、楽器奏者の最終目的は、立派なステージで大勢の観衆の前で演奏することでしょう。とはいえ、いつもそんな「ハレ」の舞台ばかりではないと思います。忘年会・結婚式の余興や、内輪のパーティーでの演奏、ひどい場合は飲み会の席で突然の指名、なんてことも無い訳ではありません。学校や職場のまわりのひとが、あなたがサックスをやっていると知っていると、こんな厄介なケースが多々起きるものです。ライブやコンサートなどのちゃんとした演奏ではない、「サックス宴会芸」のテクニックについてお話しましょう。
 宴会芸としてのサックス奏者の最重要ポイントは、「素早い立ち上がり」です。お座敷やパーティーではリハーサルもないし、楽器のウォーミングアップの時間もありません。下手をすれば、楽器を組み立てている時間さえ、周りに「ブーブー」言われてしまいます。サックスのクイックセッティングには人工リードが最適です。天然リードと違い、リードを湿らせるというウォーミングアップをまったく必要とせず、マウスピースにセットした瞬間に100%の実力を発揮してくれる、宴会サックスには最高の武器です。マウスピースを仕舞う際に人工リードをセットしておけば、「吹いてよ!」のリクエストに対し、リードセットの時間すらも省けます。宴会サックスではサックスのチューニングも速攻でおこなう必要があります。いつもの適正なチューニングをした際のマウスピースの位置を、ネックのコルクにサインペンで線を引いてメモしておきましょう。マウスピースをその位置に「ズボッ」と差せば、ほぼ完ぺきなチューニング、という位置です。コンサートやライブではありませんから、微妙なピッチの違いはたぶん気付かれません(汗)。そうそう、マウスピースやストラップ、リード等の小物はケースの中か、ケースのポケットに収納しておきましょう。別のかばんの中に仕舞ってあると、これも時間のロスになります。

 宴会サックスのクイックセッティングの次は、宴会サックス奏法です。何も考えずにいつものように演奏するだけでは、宴会でヒンシュクを買うサックスの吹き方があります。それは「でかい音」です。サックスという楽器は、奏者が考えている以上に大きな音がします。ライブ会場やコンサートホールでは、音が散ってさほど気になりませんが、宴会やパーティーの会場のような小さな部屋では、サックスの音は「轟音」です。天井の高い吹き抜けのホールのような場所でもない限り、音量はp(ピアノ)かmp(メソピアノ)で十分です。演奏曲目?それはあなたの腕と趣味にお任せします。楽しい宴会を!

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Written By: sax on 6月 14, 2016 No Comment


サックスではマウスピースの咥え方、いわゆるアンブシャがとても重要です。良い音、安定した音、また音楽性を高めるニュアンスを音に与えるためには、このアンブシャの良し悪しが大きく影響します。サックス奏者にとっては「アンブシャを固める」ことはとても重要な課題であると同時に、必要に応じたアンブシャの修正もまた、サックスによる良い音楽を維持するための課題です。唇の形やマウスピースの咥え方で、「シンリップ」、「ファットリップ」、「ダブルリップ」等、アンブシャは呼称も形も様々です。またサックスの先生や部活の先輩達による、「教え方」も様々です。正直言って、すべてのアンブシャは「あり」です。自分に合った、また、表現する音楽に合っていて、自分の出したいサックスの音が出せるなら、どんなアンブシャでもOKだと思います。しかしアンブシャの基本的な必要条件を思い起こし、自分のアンブシャを点検することも重要です。今日はアンブシャの原点を考えましょう。

 アンブシャとは、ひとことで言うと「息のパッキン」です。パッキンとはビンや水道、ガス関連で使われている、あらゆる液体や気体を「漏れずに閉じ込める」ための、柔らかなゴムやシリコンで出来ている「詰め物」です。サックス奏者は、上下の唇でサックスを鳴らすための息の空気を、マウスピースの周りから洩れてしまう事を防ぎます。これがアンブシャです。サックスのマウスピースの構造を考えると、一番息漏れしそうなのが両サイドです。唇の左右の筋肉でしっかりと息漏れを防ぐことが重要です。アンブシャの上あご側は「パッキンのズレ止め」機能です。前歯をマウスピースに立てて、口とマウスピースの関係が安定するように支えます。ガッツリと噛み込む必要はありません、あくまでも支えです。サックス奏者がマウスピースに接触する唯一の硬いところがこの前歯です。支えの機能が過剰になっていないかどうかチェックしましょう。
 さて残るはアンブシャの下側です。ここからの息漏れを防ぐのはちょっと厄介です。ここにはマウスピースの心臓部として、息を音にする振動を作る「リード」があるからです。むやみに息漏れを防ぐだけでは、リードの振動を邪魔してしまいます。アンブシャの下唇は、息漏れを防ぐと同時に、リードが最大限に振動出来るよう支える必要があります。下唇の柔らかい部分をペッタリとリードに付けてしまえば、リードの振動が吸収されてしまいます。かといって唇を内側に巻き過ぎて、唇の外の硬い皮膚をリードに付けたり、下あごで締め付けすぎてもリードが「押さえつけられて」しまいます。リードに接触するベストな部分は、下唇の下の端、柔らかい唇が硬くなる境界です。唇のこの部分を軽くリードに当てる事で、息漏れを防ぐと同時に、リードの自由な振動を阻害せずに演奏できます。下の歯で下唇を噛む必要はありません。その力はリードの振動を妨げます。どうでしょう?自分のアンブシャは基本に則っていましたか?

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Written By: sax on 3月 22, 2016 No Comment


サックス奏者にとって永遠の悩み事であり、日常の重要問題である「リードの品質」に関しては、色々な事をお話ししてきました。リードの厚みとディップオープニングの関係、リードの調整のし方、鳴るリードの見分け方等は過去にお話ししたと思います。しかしリードに関して、唯一お話しするのを忘れていた事が有るのに気が付きました。「選別で漏れたリードはどうするか」です。もし記憶違いで、既にお話ししていたらご勘弁ください。今日は「選別に漏れたダメリードの始末のし方」です。
 鳴らないリードに手を加え、鳴るようにする技術についてはお話したと思いますし、今では一般的なノウハウとして巷で語られているようです。しかしそれでも駄目だったリードはどうすれば良いのでしょうか?なにせ1枚300円近い高価なリードですので、「鳴らない」といって捨ててしまうのはもったいない気がします。マウスピースを仕舞うときの先端のガードとして使うのも一案です。コルクグリスを塗る「ヘラ」にするのも良いでしょう。 しかしリードは鳴ってなんぼです。やはりサックスを鳴らすために使ってやりたいものです。そう、選定して「ダメ」なリードでも、捨てずにとっておきましょう。1年でも2年でも、「鳴らないリード箱」を作って保存してください。ひょっとしたらそれらが10年後に「鳴るリード」になっているかもしれないのです。

「じっくり長時間乾燥する事で腰が変わる」とか「繊維質の反発力が経年変化で改善される」などと言えば、なにか科学的で信じられそうな理屈の感じがしますが、あまりあてにはならないようです。しかし、「10年保存しておいたダメリードが鳴るようになった」とか、「デッドストックの大昔のリードを発掘した。ヴィンテージリードは良い音がする」、なんていうコメントが「事実」であることは確かだと思います。私も押し入れの奥に仕舞い込んでおいた10年前のダメリードを発見し、使ってみたら鳴るわ鳴るわ、という経験が有ります。10年という月日がリードを変えたのでしょうか?たぶん違うと思います。自分が変わったのです。自分の奏法が10年の間に変わったのです。1年前のダメリードでも、ひょっとしたら今の自分の奏法に合うようになっているかもしれません。ダメリードとはリードと言う製品として不良という訳でなく、購入した今のあなたにとって、「鳴り方が気に入らない」というだけなのではないでしょうか?1年後、5年後、10年後のあなたの奏法には合うリードかもしれません。サックス奏者の奏法も体格も、求める鳴りも変化します。そのときのリードの性質を単純に決めつけるのではなく、長い目で見てみませんか。将来の自分には「鳴るリード」になるかもしれません。あ、「物理的にどうしようもなくダメなリード」も多少は存在するようです。さすがにこの類は取って置いても良い事は無いでしょう。

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Written By: sax on 11月 3, 2015 No Comment

さあて、サックス奏者の皆さんに質問します。サックスはどうして音が出るかを知っていますか?「リードが振動して空気を振るわせて音が出る」。はい、正解です。でもどのように振動しているかをご存知ですか?サックスのリードの振動は、とんでもなく複雑です。サックス奏者でさえあまり普段考えない、「リードがどのように振動しているか」について考えてみましょう。
 サックスやクラリネット、フルート(エアリード楽器と呼ばれます)等を除くと、リード楽器にはあとハーモニカやオルガンがあります。サックス等では一枚のリードで楽器のすべての音域の音を発生させますが、ハーモニカやオルガンでは、一つの音に一枚のリード(振動板)を持っています。ハーモニカの中身を見たことがあるかたは多いと思います。ひとつの息孔(息を吹き、吸う孔)に対し、一枚の鉄製の振動板が付いています。それらの振動板は長さが異なり、振動する周波数も固定です。高い周波数の音には短い振動板、低い周波数の音には長い振動板が付けられています。その並びを見ると、まるで鉄琴や木琴のようです。そう、「音の高さは振動するものの長さで決まる」、というのは中学校で習った簡単な物理法則です。それに加わるのは「共鳴」の仕組みです。ビール瓶の細い口の部分に、横から息を吹きかけると「ボー」と音が出ます。瓶の大きさが変わると違う高さの音が出ます。コーラの瓶なら高い音、一升瓶なら低い音が出るでしょう。これは、瓶の大きさが決めた「共振周波数」によって音の高さが決まり、空気が瓶の先端でその音に合った渦を発生させて音が出ます。

 「振動する空気柱の長さが変わると、振動の周波数が変わる」。これも基礎の基礎の物理法則です。フルートは管の理論的な長さをキーアクションで変え、歌口の部分ではその周波数に合った空気の渦が出来ます。あれあれ、でもサックスやクラリネットは長さの決まったリード一枚です。どうやって違う周波数の振動が発生させられるのでしょう。答えは簡単です。サックスやクラリネット、オーボエやファゴットのリードは、「あらゆる周波数で振動する」のです。もちろん楽器によって音域が違いますので、ソプラノサックスのリードは短く、バリトンサックスのリードは幅広く長いです。また振動は単一方向だけではないと言われています。長さ方向のしなりの振動に加え、幅方向にねじれて発生する振動もあるようです。「鳴る」、「鳴らない」のリードが出る理由はここにあります。楽器のすべての周波数に対応できるリードが初めて、「鳴る」リードになる訳です。リードって結構大変な仕事をしていますよね。
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外側の丈夫なナイロン素材と、内側の柔らかいクッション素材でしっかりマウスピースをガード。2本収納タイプです。 ⇒PROTEC プロテック マウスピースポーチ ダブル A-207
外側の丈夫なナイロン素材と、内側の柔らかいクッション素材でしっかりマウスピースをガード。 ⇒PROTEC プロテック マウスピースポーチ シングル A-206

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Written By: sax on 9月 28, 2015 No Comment

 サックス奏者である皆さんは気が付いたことがあるでしょうか?サックスを吹いていると、なんと「目安」の多い事か。「リードはマウスピース先端から、髪の毛一本分下げるのを目安として…。」、「前歯はマウスピースを強くは咬まず、軽く当てるのを目安として…。」、「サックス初心者はまずリードの番手は2-1/2、マウスピースは5番(メイヤー)か7番(オットーリンク)を目安として…。」など等。サックスを吹いていて、先輩や先生、指導者の方々の言うことには、なんとも「目安」が盛りだくさんです。「はっきりしてくれ!」、と大声を出したくなることも無い訳ではない、この「目安」について、今日は真面目に考えてみましょう。
 「何故、目安なのか?」。答えは簡単です。「はっきりと決まっていない、もしくは決めつけられない」からです。例の「マウスピースの先端とリードの先端の髪の毛一本の差」と言う「目安の代表」については色々なことを言う方がいます。「リードを押して、マウスピースの先端にぴったり合うのが適正」と言う方や、「揃える」と言う方もいます。特殊な奏法では、かなりリードを下げる場合も無い訳ではありません。目安は目安であり、決して正解ではないのです。目安を超えることもあれば、目安を下回る場合もあります。力加減で言えば目安より強い・弱い。位置なら上下・左右。間隔であれば広い・狭い。あ、段々分かってきましたね。そうです、目安とはあくまで「平均的中心点」なのです。目安の指示を起点とし、自分に合った「良い塩梅」を探すのが、「経験上の近道」という訳です。

 「目安は目安」。こんな当たり前のことを回りくどく説明したのは他でもありません。最近、目安を「正道」と信じて疑わない方が多すぎる気がするからです。そもそも、「楽器の演奏」なんてものは、人それぞれに方法論も癖も、求めるものも違うので、正しいも間違えも、その人によって千差万別です。そのことを念頭に置いて、上手に「目安」を使って速くサックスを上達する「近道」を選んでほしいと思います。決して目安に振り回されないでください。しかしむやみに目安を無視して個性を求めるのも考え物です。過去の先人たちが経験から積み上げた「目安」には、それなりの意味と重さが有ります。演奏の姿勢やマウスピースの開き、リードの番手やアンブシャの息の角度、など等、色々な「目安」を自分なりに有効利用し、目安と上手く付き合ってください。
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Written By: sax on 7月 3, 2015 No Comment

多くの音楽の話題では、クラッシックとジャズをまったく正反対のもの、まるで北極と南極のように「両端」として較べられます。確かに音楽のジャンルとして、目指しているものは全く違うのかもしれません。
 クラッシックのサックス奏者がジャズに興味を持つように、またジャズのサックス奏者がクラッシックに興味を持つように、両者の違いと共通点を考えてみます。

 ほとんどの楽器にはそれぞれクラシック系のエチュード(練習曲)があります。トランペットの「アーバン」、フルート用の「ベーム」や「ケーラー」、サックス用では「ラクール」や「クローゼ」、「ミュール」等が有名です。でもジャズサックス奏者の方々は、この「ラクール」や「クローゼ」、「ミュール巨匠のありがたいエチュード」を見たことも無い方が多いようです。
 古くはオリバーネルソンによる「パターン・フォー・インプロヴィゼーション」(昔のタイトルは、ずばり、「パターン・フォー・ジャズ」でした)とか、バークリー音楽院系のトレーニングメソッド、また現代のプレーヤーが書いたエチュード本等、コード進行やスケールチェンジ、ジャズフレーズパターン集等が、ジャズサックス奏者の「バイブル」となっているようです。これらの楽譜本の「顔」は、確かにそれぞれ「クラッシックっぽい」し、「ジャズ・ポピュラーっぽい」です。

 しかし勘違いは禁物です。前者のクラッシック系エチュードは楽器のコントロールの上達に重きが置かれ、後者のジャズ系エチュードは、フレーズやコード進行習熟、アドリブのフレーズ貯金等に注目しています。
 はい、目的が違うのです。ジャズサックス奏者の私の友人は、バッハの「無伴奏チェロ組曲第1番 〜プレリュードとサラバンド〜」を演奏や練習前のウォーミングアップ用に吹いています。跳躍だらけのフレーズが、唇を整えるのに好都合だと言っています。クラッシック系サックス奏者の方々もジャズ系サックス奏者の方々も、エチュードの表紙にまどわされず、是非「別ジャンルのエチュード」にも挑戦してみてください。音楽の幅が広がること間違いなしです。
 使うリードの種類もクラッシック系とジャズ系では違いますね。一般的には、クラッシックサックス用には、リードの表皮を水平に剥いてある「ファイルド(フレンチカット)」、ジャズ・ポピュラー用にはリードの背を切ったままの「アンファイルド(アメリカンカット)」を使うようです。「フレンチカット」は滑らかな音、コントロールのし易さ、また「アメリカンカット」は音に力強さ、太さがあると言われています。
ちょっと前までは、ジャズサックス奏者がフレンチカットのリードを使っていることはほとんどありませんでした。
 逆もそうです。しかし近年では、多くのサックスプレーヤー達がカットにこだわらず、純粋に「望む機能」を追いかけてリードを選んでいます。かなりのモデルのリードが「フレンチ」と「アメリカン」の両タイプを揃えているので、微妙な違いを探すことが出来ることも、その原因のひとつでしょう。サックスという楽器は単なる音を出す機械です。それを使ってどんな音楽を作り出すかは、奏者次第ということですね。エンジョイ・サックスライフ!
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