サックス リガチャー

リガチャー不要論


クラッシックのクラリネット奏者の中には、未だに糸でリードをマウスピースに縛りつけている奏者がいます。そう、これがシングルリード木管楽器のリガチャーの原型です。私もサックスで糸のリガチャーを試したことがありますが、「かなり鳴ります!」。リガチャーの質量(重さ)がゼロに近く、またしっかりとリードが固定できる理想の形だからでしょう。しかし装着の簡便性は最悪です。ちゃんとリードをセットするのに5分は優にかかります。ま、とても実践的では無いですね。でもリガチャーの本質はこの辺にありそうな気がします。「リガチャーなんか要らないぜ!」、ってサックスプレーヤー達のこだわりの方法を紹介します。
 リガチャーとして製品になって販売されているもので、一番「糸」に近いのは「ヒモ・リガチャー」でしょう。編上げの靴ヒモのようになっており、マウスピースとリードを挟んで、ヒモを引っ張って固定します。クラッシックのクラリネット奏者の間ではかなり人気が高いようです。コイル状のリガチャーも有名です。針金をらせん状に巻いて、マウスピースに差し込み、コイルばねの弾力でリードを締め付けて固定します。ヒモ・リガチャーもコイル・リガチャーもシンプルな構造なので自作する方も多いようです。製品ほど機能的に作れるかどうかは別ですが挑戦の価値はあると思います。またインシュロックという電気工事や配線でコードを束ねるプラスチック・バンド、いわゆる「結束バンド」をリガチャーに使うプレーヤーも居ます。20本位のセットでも100円以下程度の配線器具である結束バンドは、締め付けるとしっかりとその状態を保持します。まさに「超安価リガチャー」です。同様に、ガスのホースを固定するホース固定バンドもリガチャーの代用として立派に機能します。ガスの元栓にホースを差し込んだ後、そこを上から締め付けて抜けなくする「アレ」です。
最近、急速にリガチャー業界(?)で浸透しているのが、「筒型」リガチャーです。特殊な金属や、鳴りを向上させる木材製が多く商品化されていますが、塩ビ製のパイプの切れ端や、DIY店で見つけた木製パイプ等も代用できそうです。また、配管工事用部品で多様な直径のガスケット(円形ゴム製パッキン)がありますが、有名なヴィンテージ・マウスピース、サックスワークスのリガチャーにそっくりです。 DIY店は超安価リガチャーの宝庫かもしれません。
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