サックス 練習・レッスン

正しいイントネーションのために

日本語の中には、英語をもとにした「カタカナ英語」が数多く使われています。しかしその中には、英語の意味と日本語での意味が、全く違ってしまっているものも少なくありません。サックスのような管楽器奏者は多くの「カタカナ英語」を使用していますが、音の高低の状態を指す「ピッチ」という言葉も、間違った使用法が多く見られます。
「ド#はどうしてもピッチが低くなる」などと使っていますが、管楽器でピッチというと、その楽器がどの音の高さを基準に設計されているかの、「楽器のピッチ」を示します。チューニング時に、「今日のピアノのピッチは442だよ。」などと使い、あなたはサックスをA=442Hzのピッチでチューニングします。
しかし、「僕のサックスはピッチが悪くて、Gでチューニングしても、上のCでは凄く下がってしまうんです。」、という文は厳密に言えばピッチの誤用です。こういう場合はイントネーションを使います。サックスの各音の音の高さの傾向は「イントネーション」です。
多くの海外のサックス奏者がYouTube等で英語の動画を上げていますが、音の高さの傾向は、「ピッチ(Pitch)」ではなく「イントネーション(Intonation)を使っているはずです。
直すべきか、って?いえ、周りに通じれば何でも良いと思います。で、サックス演奏において、正しいイントネーションを保つためにはどうしたら良いかについてお話しします。

音の正しい音程を保つために一番重要なことは、とにかく「何が正しいか」をイメージすることです。サックスのイントネーションのコントロール以前に、自分が出すべき音質と音の高さを頭に浮かべなければ、そこを目指すことは出来ません。
絶対音感で音程をイメージすることはかなり困難ですが、曲のキーのイメージを頭に焼き付けたり、まわりのメンバーの楽器の音をよく聞くことで、自分の出すべき音のイメージは見えてきます。完全独奏でない限り、周りに合わせるのが、より良い音楽を演奏するための鉄則です。

音のイントネーションのイメージが見えたら、そこに至るようにサックスをコントロールします。イントネーションのコントロールには主に二種類の方法があり、そのひとつは「替え指」です。
サックスの構造と機構を利用して、運指によって音の高低をコントロールする替え指が無数にあります。有名なイントネーション系替え指は、下がり気味なド#にTc(トリルC)キーを加えると、音が高くなります。色々な替え指がありますので、調べてみてください。
次は喉の形による音の高低のコントロールです。歌を歌う時のように、自分の声の高さをイメージして喉や声帯の形を変えると、サックスから出る音もそれに応じて変化します。
イントネーションの高低のコントロールは、唇を締めたり緩めたりすることでコントロールすると思われがちですが、実は口輪筋の強弱で変化させられる音の高さは多くなく、ほとんどのコントロールはそのアンブシャの変化によって起こる、喉の形と口の内(口腔)の容積変化によっておこなわれます。
喉の形に加え、口腔内の容積が大きくなれば音は低く、小さくなれば音は高くなります。この喉の形と口腔内の容積変化を意識すれば、音の高さのイントネーションコントロールの際、音質に与える影響を少なくすることが出来ます。正しいイントネーションで、美しい音楽を演奏しましょう。

 

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