サックス 演奏

サックス変更テク1:バリトンに移籍?前編



サックス奏者は複数の種類のサックスを所有していることが珍しくありません。
ステージでの持ち替え用の場合もありますが、所属するバンドや形態に応じて、複数のサックスを吹き分けることもあるようです。
しかしサックスの種類が違えば、吹き方や表現方法の「ツボ」も変わります。種類の違うサックスを吹くほうが、初めてサックスを吹く場合より戸惑ってしまうことも少なくありません。
ここ数回に渡って、サックス奏者が「いつもと違うサックスを吹く」に焦点を当てましょう。今回は「バリトンサックス編」です。
 例えばアルトサックス奏者が、「同じE♭楽器だから、バリトン吹いてくれない?」と言われたとき、一番戸惑うのはマウスピースの大きさと、出音の遅さです。
なにせバリトンのリードはアルトのリードの倍近い面積です。アルトと同じアンブシャで同じタンギングで吹いても、「ぷすっ」とも言ってくれません。
根性を入れて息を吹き込んで、やっと音が出てきたと思ったら、やたら出音のタイミングが遅れます。極端に例えれば、「口と音がずれてる」感覚があります。
考えても見てください。
バリトンサックスは、理論的にアルトサックスの倍の長さです。重量は軽く4倍。また楽器の中の空気の体積は5、6倍あり、あなたの息でそれを「振動」させなくてはならないのです。
  
 テナーやアルトからバリトンにサックスを替えた時に、一番意識しなくてはならないのが、「音の出るタイミング」です。
よく、「バリトンは長いから、音が出て来るのに時間がかかる」と言われます。ま、これは理論的には決して正しい訳ではないのですが、口が「吹いた」という瞬間から、音の出だしが遅い感覚があるのは確かです。テナーやアルトのイメージで曲を吹くと、タイミングは確実に遅れます。
この対処は「自分の出音をよく聞く」事です。自分の楽器の出す音に集中しながら吹くと、自然と息やタンギングのタイミングが早めになり、テンポやビートに乗れるようになってきます。
 もう一つのバリトンのキーポイントはタンギングです。
面積の広いリードをコントロールするには、アルトやテナーの様なタンギングではエネルギーが足りません。
また、バリトンサックスはパーカッシブな歯切れの良いフレーズを出すことが「パートの役割」とされていますので、「スラップタンギング」、もしくはそれに類似の歯切れの良いタンギング技術が必須です。舌の中心から根元を使ったスピードとパワーを持ったタンギングにより、切れ味の良いサウンドでバリトンの魅力を引き出してください。
おまけですが、バリトンサックスはとっても重いです。構えるとき、運ぶとき、重さは「バリサク吹き」の宿命です。
無理だと思ったら、けがをする前に止めておきましょう。
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