サックス 本体

ランポーネ物語

サックスメーカー、「ランポーネ・アンド・カッツァーニ(Rampone & Cazzani:以下ランポーネ)」は、「ボガーニ(Borgani)」、「オルジー(Orsi)」と肩を並べる、イタリアのサックスメーカーのひとつです。「カーブド・ソプラニーノ」という希少なモデルをラインナップしていたり、膨大な種類のフィニッシュ加工のバリエーションを持っていたり、ネックやベル内側にも彫刻を施したりと、かなり個性的なサックスを完全ハンドメイドで製造しています。今日はその「ランポーネ」の歴史を追ってみます。

エジディオ・フォルニオ(Egidio Forni)と叔父のフランチェスコ・ボナベントゥラ・ランポーネ(Francesco Bonaventura Rampone)は、1800年代初頭、イタリアのミラノで楽器職人として働き始めました。そこでクラリネット、フルート、リコーダーなどの製造や修理を学び、数年後、彼らはその工房を譲り受け、1847年、フォルニとランポーネは楽器製造事業を始めます。やがて事業は、優れたフルート奏者であり、かつフルート用ベームシステムの開発者でもあるアゴスティーノ・ランポーネ(Agostino Rampone)に引き継がれます。
アゴスティーノは卓越した楽器設計者であり、現代のランポーネサックスの生みの親と言われています。このような歴史の中、「アゴスティーノ・ランポーネ」社の古いカタログや価格表に記されている1818年が、ランポーネブランドの楽器の始まりの年とされています。

1845年のアドルフ・サックスによるサキソフォンの発明に影響を受け、1875年頃最初のイタリア製サックスがアゴスティーノ・ランポーネによって試作されました。この試作機は木製のソプラノサックスで、イタリアのクアルナ楽器博物館に所蔵されています。1910年、アゴスティーノの親族、エジディオ・ランポーネ(Egidio Rampone)とミラノ出身の時計職人であり、金管楽器の修理・製造もしたジョヴァン・バッティスタ・カッツァーニの娘ジュゼッピーナ・カッツァーニ(Giuseppina Cazzani)との結婚が「ランポーネ&カッツァーニ」の始まりとなります。
社名を「ディッテ・リウンテ・アゴスティーノ・ランポーネ・エ・ジョヴァン・バッティスタ・カッツァーニ(Ditte Riunite Agostino Rampone and Giovan Battista Cazzani)」とし、この長い名前のもとで会社は発展しましたが、第二次世界大戦を経て破産し、フェルナンド・サルタメレンダが経営を引き継ぎました。1990年以降、会社の経営はランポーネ家の相続人であるゾラ家に引き継がれ、創業者の故郷であるクアルナ・ソットの単一のオフィスで運営されています。

ランポーネサックスの特徴は、完全ハンドメイドによって実現されている多彩なラインナップです。カーブドとセミカーブドのソプラニーノに始まり、ソプラノもストレート、セミカーブド、カーブドを揃え、アルト、テナー、バリトン、そしてストレート管のアルトサックス、「アルテッロ(Altello)」も製造しています。
そして各々のサックスには、「Le 2 Voci(スターリングシルバー&ブロンズモデル)」、「R1 Jazz(プロジャズモデル)」、「Metals(ノーラッカーモデル)」、「Solista(クラッシック系モデル)」、「Performance(普及型モデル)」などの個性的かつ魅力あふれるモデルを揃えています。またフィニッシュも多様な組み合わせを選択できるのも魅力です。ネックも角度違いのレギュラーとエクストリームが選べます。
ランポーネ・アンド・カッツァーニのサックスには、イタリアンサックス独特の個性が溢れています。

 

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