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サックス偉人伝:ソニー・ロリンズ

*言わずと知れたジャズテナーサックスの巨人、ソニー・ロリンズは1930年アメリカのニューヨークに生まれました。現在88歳で、つい最近まで現役で演奏を続けていましたが、2017年の年末に肺線維症のため引退を宣言しました。1951年にプレスティッジレコードと契約してから、66年間の長きに渡る彼のジャズ人生の中、何度も活動停止や引退宣言をし、その度に復帰をして来ましたが、今回ばかりは復帰は難しそうです。
 ロリンズがジャズテナーの巨人としての存在を確固たるものにしたのは、1956年リリースのアルバム、「サキソフォン・コロッサス」の大ヒットでしょう。その収録曲、「セント・トーマス」はジャズの定番曲となり、かつロリンズの代名詞ともなっています。また1962年リリースの「橋」も名盤として挙げられます。人気絶頂のさ中に引退宣言をし、自分の音楽を見直すためマンハッタンのウイリアムズバーグ橋の下で練習に励んでいたそうです。数年に渡り「引退」していましたが、その後復帰し、復帰最初のアルバムタイトルを、練習場所にちなんで「橋」としたそうです。1956年の「テナー・マッドネス」も必聴盤です。この録音はロリンズとレッド・ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、フィリージョー・ジョーンズ(ドラムス)で録音することになっていたところへ、当時マイルス・デイヴィスのクインテットの新進テナー奏者であったジョン・コルトレーンがひょっこリスタジオに現れ、このメンバーでの録音に飛び入りしたそうです。そのためコルトレーンが参加しているのは「テナー・マッドネス」の一曲のみ。期せずしてジャズテナーの二大巨匠の熱のこもったバトルが実現しました。ロリンズは長い活動期間の中、誰もが認める名盤が数多く揃っているので、紹介しだすときりがありません。

 ソニー・ロリンズは、その太くて暖かい、テナーサックス独特の豪快なサウンドでも有名です。彼の使用楽器はセルマー・マークⅥの13万番代。マウスピースはオットーリンク・メタルの10番またはベルグラーセン・メタルの130にラボーズのMIDのリードだったそうです。しかしロリンズ自身はあまり楽器やセッティングに頓着しないサックス奏者だったようで、ここ10年ほどはセルマーの現行の楽器を吹いているステージ写真が多いようです。またロリンズの半世紀に渡るベスト録音を集大成した「ジャズ・コロッサス」という2枚組のCDを聴いていると、「本当に同じ人が吹いてるの?」と思うほどサウンドが演奏ごとに異なっています。ロリンズは常に奏法の改善を試みていた、との意見もありますが、それだけでは無いような気がします。そしてどんなに音質が変わっても、それらのどれもが「ロリンズの音」になっています。豪快な節回し、美しいアドリブ旋律、表情豊かなメロディはロリンズのそれら以外の何物でもありません。ソニー・ロリンズはまさにジャズテナーサックスそのものです。
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