サックス 練習・レッスン

ビブラートの掛け方

*サックスを吹いていると、避けることが出来ない…が、避けられるモノなら避けたいし、挑戦してもなかなか思うようにならない、ある技術の問題にぶち当たります。ビブラートです。ビブラートの有る無し、上手い下手でその音楽の表情は格段と変化します。ビブラートのかかった美しいサックスの音色は、聞いているものを恍惚とさせ、音楽の作った世界に引き込むほどの魅力を持ちます。ビブラートの練習に近道はありません。ひたすら練習を繰り返してください。
 ビブラートには音量型と音程型があります。前者は音量が小刻みに震え、後者は基準音を中心に音程が高低に揺れる音です。サックスのビブラートの基本は後者の音程型です。下あごを小刻みに前後させることでアンブシャの締まり具合を変化させ、音のピッチを変化させます。この顎の動きから「縦ビブラート」と呼ばれる場合もあります。音量型のビブラートはフルートなどの楽器で多用されますが、サックスの演奏で使う場合もあります。柔らかな音質で、ゆったりとした音量型のビブラートをかけると、風のうねりや小川のせせらぎをイメージするような優しいサウンドになります。基本、音量型のビブラートは腹筋で息の圧力をコントロールすることでおこないますが、同時に口腔内の形を変える事でより繊細に音量型のビブラートを生み出すことが出来ます。頬を動かす感じになるので、先の「縦ビブラート」に対して、「横ビブラート」と呼ばれたりもします。
 ビブラートは1拍に4回が基本、と言われますが、これは音程型のビブラートの場合です。往年のスイングビッグバンドのビブラートがこれに当たります。しかし正直なところ、1拍に4回、つまり16分音符の長さでぴったりビブラートをかけられたら奇跡です。重要なのは「合わせる」事です。ビブラートのタイミングがサックスセクション全体で合っていないと、それはまあ「ぐしゃぐしゃ」な音になります。揺れのタイミングも深さも、ぴったりと合うよう練習しましょう。音量型のビブラートは、アンサンブルよりもソロの演奏に使いたい「感情表現」のひとつです。長い音から次の音への変化の前に、助走として音量型のビブラートを付けると、よりフレーズに感情がこもります。パターンの定石はありませんので、名人たちの録音を聴き込んで真似ることで練習してください。
 ビブラートは、「オウオウオウオウ」やら「アウアウアウアウ」などの発音で練習するよう解説されている場合が多いようですが、自分に向いたやりかたは人それぞれです。手段を考えるより、自分のやりたい結果をイメージしての練習が重要です。ロングトーンでゆっくりとピッチを上げ下げし、その上げ下げのスピードを上げていきます。このとき「これ以上上げられない」と感じたら、きっと上げ下げの方法が間違っています。音量型ビブラートの練習でも同じです。求める結果は同じでも、それを実現する方法は人それぞれです。だからビブラートは難しいんです!
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