サックス 本体

サックス変更テク2:テナーに移籍?



サックス奏者は複数の種類のサックスを所有していることが珍しくありません。ステージでの持ち替え用の場合もありますが、所属するバンドや形態に応じて、複数のサックスを吹き分けることもあるようです。
しかしサックスの種類が違えば、吹き方や表現方法の「ツボ」も変わります。種類の違うサックスを吹くほうが、初めてサックスを吹く場合より戸惑ってしまうことも少なくありません。
ここ数回に渡って、サックス奏者が「いつもと違うサックスを吹く」に焦点を当てましょう。
今回は「テナーサックス編」です。
  
 テナーサックスというのはサックスの中で一番面倒臭いサックス、という方が少なくありません。
また、テナーサックスはサックスの中で一番表現力が高い、という方も多いです。
この二つの言葉が表しているのは、「テナーサックスって、なんでもありの楽器」ということです。
サックスの中で一番「決め事」の少ないのがテナーサックスです。それゆえに、アルトからテナーに移行してきたプレーヤーの中には、「音程が取れない」、「サウンドの目標が見えない」、「タンギングが思うようにできない」、「音による音質のばらつきが多すぎる」等、ネガティブな感想を持つ方も多いようです。
しかしこれらがみんな、「テナーの特性」です。一本のサックスを複数の人が交代で吹いたら、その人数分の別のサウンドが出るのがテナーサックスです。
他の種類のサックスからテナーに移行してきた場合は、テナーサックスのサウンドは「吹く人次第」であることを納得し、自分の目指すものを早期に見つけることが重要です。
加えて言えば、その「目指すもの」に終点が無いのもテナーの特徴です。「もっと、もっと」とスタイルやサウンドが変化し、表現する音楽も変化していくのがテナーサックスだと思います。
 そんな「自由気ままな」サックス、テナーサックスですので、練習に定石もあまりありません。
とんでもないアンブシャの形で音が出てしまいますし、それなりに「個性的な音」で通ってしまうことが少なくありません。
リードやマウスピース、サックスの小物部品を少し変えただけでサウンドが激変するのもテナーサックスの特徴です。
それゆえにテナー奏者は「デタラメな音」に疑問を持たなくなってしまいがちです。「個性的な音」と「デタラメな音」は大きく違います。前者はコントロールされて出てくるもので、後者は「出てしまう」ものです。
この勘違いを避けるため、テナーサックス独自の良い練習があります。
それは「ピアニッシモのロングトーン」です。
出来る限り小さな音で、サブトーン、ノーマルトーン、太い音、細い音の吹き分けを練習します。音の出だしもピアニッシモでコントロールします。
この練習は自分の音質を考え、聴き、コントロールするのに有効な練習です。テナーサックスの音を「自分の声」にするのに直結する練習だと思います。
もちろんほかの種類のサックスにもお勧めの練習です。
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