サックス お手入れ

マウスピースの仕舞い方


例え経験を積んだサックス奏者でも、意外と気を配っていないのがマウスピースの仕舞い方です。たかだか使い終わったマウスピースをケースに仕舞うときの方法でも、色々なやり方と、それに伴う色々な意味があります。今日はそんな些細で、かつマニアックなテーマでお話しします。
 昔のジャズサックスプレーヤーは、「リードはマウスピースから外さず、吹いてそのまま冷蔵庫で貯蔵」、なんて都市伝説的な方法を信じていたという話を聞いています。リードを乾燥させないため、マウスピースにリードを馴染ませる為、等の理由からとのことですが、あまり納得できる根拠はありません。リードの保存という観点で言えば、今は多くの「リードのコンディションを維持する道具」が出回っていますので、練習や演奏をした後は、リードをマウスピースから外し、それなりの方法で保管するのがベストでしょう。マウスピースにリードを付けたままにしておくのは、決して良い事ではありません。
 吹いた後のマウスピースは、内部の水分を拭き取ってから仕舞います。このときマウスピース内部を傷つけないよう、スワブなどは一方向で優しく通してください。そしてマウスピースを仕舞うとき、使わなくなった「死んだリード」をリガチャーで固定しましょう。リードの先端はマウスピースの先端より、少し出っ張らせて取り付けます。そうすることでマウスピースの先端に、キャップが当たって傷つくことが防げます。またリードを挟んでいるので、リガチャー、キャップがしっかりと固定されます。リードを挟んでおかないと、キャップとリガチャーが一緒にマウスピースから外れてしまうことが良くあります。リガチャーの形状にもよりますが、「死んだリード」は使ったほうが良いでしょう。どうせ捨ててしまうものなのですから。
リガチャーによっては、使用時(吹いているとき)と保存時は逆向きに着けたほうが良いものもあります。オットーリンク・メタルの付属リガチャーは、死んだリードを使わなくても上手く仕舞うことが出来ます。リードを占める部分を上部(通常と180度反対側)にしてリガチャーをちょっと締めると…。あら不思議、ぴったりとリガチャーがマウスピースに収まり、かつキャップもちゃんと装着できます。このやりかたは昔からリンク(オットーリンクの略称)ユーザーの間で伝承されているようです。是非お試しください。そして、乾いてキャップをしたマウスピースは小さなクロスなどで包み保管します。銀メッキのマウスピースなら、銀サビ止めの効果のあるポーチやクロスで保管すると黒ずみが防げます。
残り3名様 AIZENより、春のこだわりプレゼント!
スペシャル4大特典プレゼントキャンペーン開催中

詳しくはこちら

関連記事

  1. サックス マウスピース

    リフェースって何?

    言わずもがなではありますが、マウスピースはサックス奏者にとって、非常に…

  2. サックス お手入れ

    簡易修理道具

    楽器って、思わぬミスで故障させてしまう場合が少なくありません。サック…

  3. サックス お手入れ

    スワブ通しのコツ

    サックスのお掃除のなかで、一番頻繁で日常的かつ必須なのが、クリーニン…

  4. サックス お手入れ

    愛器を撫でてみよう!

    サックスという楽器は真鍮等の金属で出来た、沢山の優雅な曲線で成り立っ…

  5. サックス お手入れ

    フェルトの話し

    サックスという楽器はピカピカ・メカメカしてる割には、「色味」に欠ける…

  6. サックス お手入れ

    ネックソケットの掃除

    ネック下部のサックス本体と繋がるパイプをネックソケットと言います。他…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
PAGE TOP