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Written By: sax on 4月 17, 2019 No Comment

アルトサックスなら安いもので5、6万円、標準価格帯で20万から40万円、文句無しのプロモデルなら50万から100万円あたりと、サックスの価格は本当にピンキリの幅が大きいです。この価格差は楽器設計の形態や製造方法、材料、検品・調整の方法、品質管理の体制など、とても複雑な要因の積み上げから発生しているとは推察されますが、果たしてその価格差が、ダイレクトに演奏者のための品質の差になっているかは意見が分かれるところでしょう。今日はその価格差の一つの要素、「部品の質」について考えてみましょう。
 まずは「ばね」。サックスにはニードルスプリングと呼ばれる針状のバネが、全体で数十本使われています。ニードルスプリングは、サックスの操作性や機能を支える、非常に重要な部品です。ステンレスや鋼鉄、炭素鋼等で作られており、たかが「ばね」ですが、高性能なほど高価です。安価なサックスには銀色のステンレスばねが使われていることが多いようですが、高価なモデルには硬鋼線を低温焼き鈍し(テンパー処理)した、青みがかった黒色のばねが使われています。このばねは焼き鈍し処理によって独特の青みが出るため、ブルースプリングとも呼ばれ、均一で強い弾性とへたり難い耐久性が特徴です。質の高いニードルスプリングは、小さなたわみでもしっかりとした反発弾性を持つため、繊細で応答性の良いサックスの操作が実現します。

 次に気になるのがパッド(タンポ)の品質です。サックスのタンポの構造は、基本的に台紙と呼ばれる丸い紙に、中綿となるフェルト、これを包み込みこむように皮が張られ、プラスチックや金属のリゾネーター(ブースター)と呼ばれる円盤状の板でそれらを止めています。皮には合成皮革、羊やカンガルーの天然皮革等が使われ、ほとんどの場合防水加工されています。高価なパッドはきめの細かい柔らかな皮で、トーンホールの密閉性を高めます。またリゾネーターには、プラスチック、メタル等の材質のバリエーションとともに、形状のバリエーションもありますので、メーカーや奏者のサウンドヘの意向に応じた、様々な仕様のパッドがあります。ピゾーニ、シャヌー、ミュージック・メディック、ヤマハ等がパッドブランドとして有名です。パッドはあくまで消耗品ですが、低品質なものは早期に硬化して密閉性が劣化したり、破損したりします。高価なパッドは比較的長持ちしますので、結果として経済的とも言えます。
 コルクもサックスの重要な部品の一つです。コルクは地中海性気候を好むコルクガシという植物の樹皮です。自然材ですので採取する樹木の生育状態、また採取時期によってその品質は大きく変わります。適切な条件の下で採取されていないコルクは、そのクッション性にムラがあり、曲げるとすぐに割れてしまうという、サックスの部品としては適当でないものも少なくありません。節が多く、明らかに断層があるのがそんなコルクです。また細かいコルクのフレークを高圧で固めた圧縮コルクというものもあります。これもサックスの部品としては不向きです。最近では化学樹脂で作られた合成コルクもサックスの部品として使われている場合もあるようです。「部品うんちく」でした。

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Written By: sax on 4月 10, 2019 No Comment

偉人と呼ぶにはあまりに若いかもしれませんが、日本ジャズ界の歴史に残るサックス奏者だと確信しています。その人の名は寺久保エレナ、1992年4月30日北海道札幌生まれの26歳のアルトサックス奏者です。ついこのあいだ、高校を卒業してバークリー音楽院に入学したと思っていたら、いつの間にかこんなに大人になっていました。
 ニューヨーク在住のジャズサックス奏者、寺久保エレナの音楽人生は「神童」から始まりました。19歳のときM&M’s(チョコレート)のサックスを持ってる人形をもらって、それがカッコいいな~と思い、それで両親がジャズのライブに連れて行ってくれて、そこからジャズとサックスにハマリました」、とサックスとの人生を早くにスタートしました。12歳で地元札幌のSJFジュニアジャズオーケストラに入団。中学生のときにピアノの山下洋輔に見い出され、新宿ピットインで共演。17歳でボストンバークリー音楽院サマープログラム「Jazz Work Shop」に選抜され5週間のボストンでのキャンプに参力。その翌年にはなんとキングレコードからアルバム「NORTH BIRD」でメジャーデビュー。ピアノに帝王ケニー・バロン、ベースはクリスチャン・マクブライド、ギターにピーター・バーンスタイン、ドラムはリー・ピアソンという最強のリズム隊の共演でニューヨークにて録音。このときはまだ高校3年生です。同年に東京JAZZ 2010で、ロン・カーター(b)、オマー・ハキム(ds)、ウィル・ボウルウェア(pf)と共演。高校卒業直後の2011年6月にはケニー・バロン、ロン・カーターらを迎えた2ndアルバム「New York Attitude」をリリースし、その年の9月、バークリー音楽院に日本人初のプレジデンシャルスカラーシップ生として入学。なんと授業料も寮費も全部免除の特待生です。バークリー在学中に、2012年にはプレイボーイ・ジャズフェスティバル、モンタレー・ジャズフェスティバル、ボストンでのビーンタウン・ジャズフェスティバル等に出演し、その年「New York Attitude」をリリースし、北米デビューを果たしました。2013年(21歳)にはもう自己のカルテットでブルーノート東京に出演と、学生時代からとんでもない活躍ぶりです。バークリー卒業後は拠点をニューヨークに移し、世界中で活躍し、2018年には5枚目のアルバム「リトル・ガール・パワー」をリリースしています。

 寺久保エレナは早熟なだけではありません。日本人には稀な、卓越したグルーヴ感を有し、バラードから撃速テーマまで、バップからファンクまで、あらゆる形の音楽で、「自分のサウンド」を存在させ続けることの出来る、唯一無二の個性を持ったサックス奏者です。彼女は現在セルマー社と契約し、同社のリファレンスモデルを使用していますが、小さい頃のヤマハやその後のヴィンテージマークⅥ時代と、ほとんど音が変わっていない感じすらします。雑誌のインタビューに、「新しい音楽は、新しい楽器でやるほうが向いてる気がする。」と答えています。どんな楽器でも、彼女の切れ味の良い、芯のあるサウンドは、まさに彼女だけの「オンリーワン」のサウンドのだと思います。

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Written By: sax on 3月 27, 2019 No Comment

身長170センチという小柄にもかかわらず、テナーらしい野太い音で、超絶スピードのフレーズをブロウすることから付いた愛称は「リトル・ジャイアント」でした。そう、あのジョニー・グリフィンです。1928年4月24日、イリノイ州シカゴ生まれのテナー奏者ジョニー・グリフィンは、1945年頃からライオネル・ハンプトンの楽団などで活動し、以降セロニアス・モンク、アート・ブレイキー、ウェス・モンゴメリー等、多くのミュージシャンらと共演しています。1957年に同じテナーサックスプレイヤーのジョン・コルトレーン、ハンク・モブレーと共演した「ア・ブローイング・セッション」をブルーノートからリリースし、テナーサックスのヒーローたちの歴史的なセッションとして伝説のアルバムとなっています。テナー3本にトランペットのリー・モーガンまで加わっているという豪華仕様で、御大アート・ブレイキーがドラムスで「にらみ」を効かしています。グリフィンは超絶技巧で激速フレーズを連発し、モブレーは渋い音で歌い上げ、コルトレーンは先進的なモダンフレーズで我が道を行っています。変幻自在にテナーサックスをブロウし、繊細にバラードを奏で、パッセージを世界最速で吹く小さな巨人は、ジャズ界で多くの支持を受けました。リバーサイドはもとより、ブルーノート、プレスティッジと、ジャズの三大レーベルでアルバムを吹き込んだ怪物はジョニー・グリフィンだけだと言われています。1963年にフランスヘ移住し、活動の場をヨーロッパに移しました。60、70年代はアメリカのジャズミュージシャンがヨーロッパに遠征する際には、こぞってサックスにはジョニー・グリフィンを、と指名したそうです。そんなヨーロッパでの活動の中で特筆すべきは、ケニークラーク・フランシーボランビッグバンドヘの参加です。ベルギー生まれの名ピアニスト兼アレンジャー、フランシー・ボランのアレンジによる重厚なサウンドの源泉には、テナーが3本、2ドラムという特殊な編成に加え、グリフィンの縦横無尽なソロワークも大きく貢献しています。

 ジョニー・グリフィンは典型的なハードバップ時代の「ホンカー」です。テキサス・テナーやブロー・テナーと呼ばれるこのスタイルのテナー奏者の音は、とにかく「でかく太い」です。ジョニー・グリフィンはオットーリンクのスーパートーンマスターとトーンマスターのメタルマウスピースを使用していましたが、そのティップオープニングはホンカー独特の「超ワイド」で、ボアも大きくえぐれていたようです。かつてドレイク(Drake)ブランドから、彼の使用したスーパートーンマスターを基にした「ジョニー・グリフィンモデル」が発売されていましたが、吹きこなせるプレーヤーは少なかったようです。
 ジョニー・グリフィンは大の日本好きで、たびたび日本を訪れています。日本のジョニー・グリフィンのファンの中で、「新幹線でジョニー・グリフィンと一緒になった」とか、「浅草でジョニー・グリフィンと立ち話した」などという話しはよく耳にします。2008年7月25日、ジョニー・グリフィンはパリの自宅で80歳で亡くなりました。彼の死をもって「ハード・バップ時代の終焉」、と言うジャズファンは少なくありません。

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Written By: sax on 3月 13, 2019 No Comment

ソプラノサックス奏者にありがちな顔を下に向けた吹き方ではなく、ストレートのマークⅥソプラノサックスをほぼ水平に構えているので顔はいつも正面向き。更にマウスピースを口に斜めに挿して、サックスが顔に被るのを防いでいるので、演奏中もその端正な顔立ちが100%クリアに露出される。そう、ソバージュヘアのイケメンソプラノサックス奏者、ケニー・Gです。
 ソプラノサックスと言えばケニー・Gという今日この頃。「いやソプラノといえば『マルサの女』の本田俊之だ」、とか、「ソプラノ奏者の第一人者はやっぱシドニー・ベシェでしょ」、という方々も少なくないとは思いますが、今や圧倒的な支持率のソプラノサックス奏者はケニー・Gだと思います。本名ケニース・ゴアリック(Kenneth Gorelick)、1956年アメリカのワシントン州シアトルに生まれ、17歳でバリー・ホワイトのバックバンド「ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ」に参加してプロ活動を開始、1982年にアリスタ・レコードからケニー・G名義でソロデビューしています。1992年にはアルバム「ブレスレス」が全米2位を記録し、そこに収録されている「フォーエヴァー・ィン・ラヴ」は1994年に第36回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル作曲賞を受賞しています。ケニー・Gの音楽ジャンルを「スムース・ジャズ」と定義づけ、彼をその推進者と評する一方で、「彼の音楽はジャズに非ず」というジャズやフュージョン界からの批判もあるようですが、要は「ケニー・Gの音楽」という自身の独特の世界観を持っている、個性的なサックス奏者であることには間違いないでしょう。セルマーマークⅥソプラノサックス独特の甘いサウンドで歌い上げる、ポップス感に富んだ美しいメロディは、音楽のジャンルを超えて多くの人々の支持を受けています。

 使用楽器はソプラノに加えてアルトとテナーもセルマーマークVIの前期から中期のヴィンテージです。ソプラノにはデュコフのマウスピースにロブナーのリガチャーという、「硬質だがソフトなサウンド」にこだわったセッティングで使用しています。セルマーマークVIのストレートソプラノサックスは現代のソプラノに比べてかなり軽量で、ストラップリングも有りません。それゆえにケニー・G独特の、サックスを前方に突き出した奏法が可能になります。現代の重いソプラノをこの姿勢で吹いたら、一曲で右手親指を痛めてしまうか腕がパンパンになると思います。マークVIのソプラノは、トーンホールがほぼ直線に並んだ「インライントーンホール」が特徴で、そのため左手小指のテーブルキーは「右側に押し込む」構造になっています。このメカだからこそ出るサウンドがあり、かつて中国のサックスメーカーがケニー・Gの監修でインライントーンホールのケニー・Gモデルのソプラノサックスを発売し話題となりました。ケニー・G自身が、コンサートで客にそのサックスをプレゼントするという企画も実施したりして一時期人気になりましたが、今ではほとんど流通していないようです。ケニー・Gはビジネスマンとしてもかなり優秀だそうですが、この企画は計画通りにいかなかったのかもしれません。

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Written By: sax on 3月 6, 2019 No Comment

キータッチとはキーを操作する際の指先で感じる感覚のことです。タイプライターのキータッチや鍵盤楽器のキータッチは、その性能の良し悪しの判断基準のひとつになります。サックスの個体の評価の中でも、キータッチの軽さについて言及する場合があります。「羽のような軽いキータッチで、速いフレーズも苦労無く演奏できる。」など等と…。サックスのキータッチは本当に「軽いほうが良い」のでしょうか。
 ピアノの場合は、奏者がピアノのキーを打鍵することによって、指の力が鍵盤に伝わり、この力が機構上ハンマーに伝わります。その動作で慣性力を得たハンマーの頭部が弦を瞬間的に打ち、弦が発音し、これによる音波が音として人の耳に聞こえるわけです。キータッチがハンマーの速度や弦を打つ強さに影響するため、ピアニストは「キータッチ」についてとても敏感です。ピアノのキータッチは奏者が楽器と一体になるための、非常に重要な要素です。しかしサックスという楽器の場合、キーでおこなう操作は、「トーンホールという穴を塞ぐか開けるか」です。音を出しながらパッドをゆっくり開けたり閉めたりすることで、音の高さに変化を付ける「キーベント」という高等テクニックはありますが、サックスのキー操作は基本的に、「開ける」か「閉める」かのオンかオフ、そう「デジタル」な操作に他なりません。確かにキータッチが軽ければ、速くトーンホールを開めることが出来るかもしれません。しかしキーが軽く閉まるという事は、キーを開いているバネが緩いという事になり、キーが開こうとする力が弱いという事になります。C♯、D♯、G♯以外のキーは、奏者が指の力を緩めることで、バネの力でパッドが開きます。このバネが緩ければ、キーの開く速度も遅くなってしまいます。

 結論から言ってしまえば、サックスの場合のキーのフェザータッチは、必ずしも「良い事」だとは言えません。もちろん調整やメカニズム、材料の工夫で「キータッチを軽く感じさせる事」を実現したサックスは沢山あります。しかしそのようなサックスの場合も、トーンホールをしっかり閉めた状態に保つ為には、指にある程度の力を入れておかねばなりません。音の振動エネルギーで、サックスの中の空気は外側に出ようとしますので、キーを閉じた指の力でそれを「押さえ付ける」訳です。サックスという楽器のキーの機能は、ピアノ等のキーとは全く違います。フェザータッチでパラパラと軽やかに操作できるのが良いサックスだと勘違いされる方も多いようですが、本来サックスという楽器のキーはフェザータッチで済む様な代物ではありません。指に力を入れて瞬時にパッドを塞ぎ、その状態で押さえ付け、指の力を緩めれば、楽器の強いバネの力で瞬時にキーが開く…。それがサックスのキーアクションです。サックスの運指にはスピードだけでなく、ある程度のパワーも必要なのです。

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Written By: sax on 2月 20, 2019 No Comment

ポール・デスモンドは1924年、ポール・エミル・ブレイトンフェルドとして米国サンフランシスコに生まれました。12歳でクラリネットを始め、後にサックスに転向。19歳にしてプロデビューし、ウェストコースト・ジャズを代表するサックス奏者、作曲家となりました。彼が21歳になったとき、皆に知られるポール・デスモンドに名を変えました。その理由について本人は、「名の響きからアイリッシュ系であることを取り沙汰されるのが嫌だった」、と述べていますが、友人らの証言では諸説入り乱れており、真実はポールの胸の中、という事になっているようです。
 ポール・デスモンドについてはデイヴ・ブルーベック抜きでは語れないでしょう。ポールは1946年、ジャズ・ピアニストのデイヴ・ブルーベックのバンドに参加しました。1967年に至るまで、このバンドで多くのアルバムを発表しますが、特にアルバム「Time Out(1959年)」に収録された、ポールが作曲した5拍子の楽曲「テイク・ファイブ」が評判となり、世界中で大ヒットしました。そう、誰もが知っている、あの「テイク・ファイブ」です。実際にはポールとデイヴがアイデアを出し合って作った曲と言われていますが、あえてデイヴがポールに作曲者としてのクレジットを譲ったようです。ポール・デスモンドはデイヴ・ブルーベック・バンドでの活動以外では、ジェリー・マリガンとも度々共演しました。1950年代中期からは、バンド・リーダーとしての活動も多くなり、ウェストコースト・ジャズの旗手のひとりとして活躍しました。コニー・ケイ(モダン・ジャズ・カルテット)やジム・ホール等がポールのサイドマンを務め、多くのレコーディングを残しています。プロデューサーのクリード・テイラーのCTIレコードが創立されると、ポールも同社の専属となりました。ジャズ専門誌「ダウン・ビート」の読者人気投票で、アルトサックス部門の首位をしばしば獲得する活躍をしていましたが、1977年52歳のとき肺癌で他界しました。

 ポール・デスモンドのアルトサックスのサウンドは、まさに唯一無二の「ポール・サウンド」でした。柔らかくて甘い音でありながら、ある意味硬質でしっかりとした芯があり、遠くまで届く鋭さを持っている…。まあ、文章での表現はどうやっても本質を語ることは出来ないでしょう。とにかく録音を聴いてください。多くの一流プロサックス奏者たちが、ポール・デスモンドのサウンドに感動し、研究し、彼のサウンドの秘密を探り、その魅力に少しでも近づこうと努力しています。しかし、セルマーSBA(Super Balanced Action)にフレディ・グレゴリーの広めのマウスピース。それにやや硬めのリードというポールのセッティングを真似ても、彼の音は到底出すことが出来ないようです。有名な彼の語録のひとつに、「ドライ・マティーニのような音を出したい」というフレーズがあります。そう、まさにドライ・ジンとドライ・ベルモットのステアカクテル(シェイクしない)に、オリーブが添えられている…。そんなサウンドなんです。

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Written By: sax on 2月 6, 2019 No Comment

言わずと知れたジャズテナーサックスの巨人、ソニー・ロリンズは1930年アメリカのニューヨークに生まれました。現在88歳で、つい最近まで現役で演奏を続けていましたが、2017年の年末に肺線維症のため引退を宣言しました。1951年にプレスティッジレコードと契約してから、66年間の長きに渡る彼のジャズ人生の中、何度も活動停止や引退宣言をし、その度に復帰をして来ましたが、今回ばかりは復帰は難しそうです。
 ロリンズがジャズテナーの巨人としての存在を確固たるものにしたのは、1956年リリースのアルバム、「サキソフォン・コロッサス」の大ヒットでしょう。その収録曲、「セント・トーマス」はジャズの定番曲となり、かつロリンズの代名詞ともなっています。また1962年リリースの「橋」も名盤として挙げられます。人気絶頂のさ中に引退宣言をし、自分の音楽を見直すためマンハッタンのウイリアムズバーグ橋の下で練習に励んでいたそうです。数年に渡り「引退」していましたが、その後復帰し、復帰最初のアルバムタイトルを、練習場所にちなんで「橋」としたそうです。1956年の「テナー・マッドネス」も必聴盤です。この録音はロリンズとレッド・ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、フィリージョー・ジョーンズ(ドラムス)で録音することになっていたところへ、当時マイルス・デイヴィスのクインテットの新進テナー奏者であったジョン・コルトレーンがひょっこリスタジオに現れ、このメンバーでの録音に飛び入りしたそうです。そのためコルトレーンが参加しているのは「テナー・マッドネス」の一曲のみ。期せずしてジャズテナーの二大巨匠の熱のこもったバトルが実現しました。ロリンズは長い活動期間の中、誰もが認める名盤が数多く揃っているので、紹介しだすときりがありません。

 ソニー・ロリンズは、その太くて暖かい、テナーサックス独特の豪快なサウンドでも有名です。彼の使用楽器はセルマー・マークⅥの13万番代。マウスピースはオットーリンク・メタルの10番またはベルグラーセン・メタルの130にラボーズのMIDのリードだったそうです。しかしロリンズ自身はあまり楽器やセッティングに頓着しないサックス奏者だったようで、ここ10年ほどはセルマーの現行の楽器を吹いているステージ写真が多いようです。またロリンズの半世紀に渡るベスト録音を集大成した「ジャズ・コロッサス」という2枚組のCDを聴いていると、「本当に同じ人が吹いてるの?」と思うほどサウンドが演奏ごとに異なっています。ロリンズは常に奏法の改善を試みていた、との意見もありますが、それだけでは無いような気がします。そしてどんなに音質が変わっても、それらのどれもが「ロリンズの音」になっています。豪快な節回し、美しいアドリブ旋律、表情豊かなメロディはロリンズのそれら以外の何物でもありません。ソニー・ロリンズはまさにジャズテナーサックスそのものです。

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Written By: sax on 1月 23, 2019 No Comment

ジェイク・コンセプション(1936年1月13日~2017年12月4日、本名ジェイク・ヘルナンデス・コンセプション)はフィリピン出身のサックス奏者で、アジア諸国で「キング・オブ・サックス」と称されました。多くのサックス奏者にとってあこがれの先輩であり、ヒーローなんてすが、若い方々には意外と名前が知られていないようです。うーん、ならば奥の手。「スイートメモリー(松田聖子)」、「お嫁サンバ(郷ひろみ)」、「ヤングマン(西條秀樹)」、「北の宿から(都はるみ)」、「ギンギラギンにさりげなく(近藤真彦)」、「時をかける少女(松任谷由美)」など等、昭和の輝けるヒット曲たち。これら全部、ジェイクが吹いています。
 19歳からプロキャリアをスタートさせ、1964年、23歳の時に単身来日。1970年代・80年代にスタジオ・ミュージシャンとして、歌謡曲からロック、ジャズ、フォーク、ポップスとジャンルを超えて活躍しました。歌謡曲全盛の時代、70年代から80年代にかけて、ヒット曲のほとんどでのサックスをジェイクひとりで吹いていたのではないかと言われています。 70年代に新しく台頭してきた「ニューミュージック」の高度なサウンド重視の傾向は、歌謡曲のジャンルにまで及び、レコーディングやコンサートにおける編曲のレベルが格段に上がりました。それにともなって、ミュージシャンにはそれまで以上に高い演奏技術が求められ、腕の立つスタジオ・ミュージシャンに仕事が集中しました。そんな時代にとりわけ引っ張りだこになったのが、フィリピン生まれのジェイク・コンセプションだったのです。西洋的な乾いた力強さでもなく、日本的な湿った哀愁とも違う、独特のあたたかさを持ったヌケの良い明るいサウンドで、メロディアスで切れのいいフレーズを、アドリブで苦もなく奏でてくれるジェイクは、まさに時代のサックス奏者でした。1980年代当時、ジャズアルトサックスのレジェンド、渡辺貞夫氏は、「今、日本で吹いているサックスプレイヤーでジェイクに勝てるミュージシャンはいないね。あいつは凄いよ。なんでも吹けるからね。僕もかなわない」、と言っています。

 ジェイク・コンセプションはマウスピースのリフェースや製作にも造詣が深く、数多くの 「Jake」ブランドのマウスピースを世に送り出しました。EMSをベースにしたリフェースモデルや、クリスタルアクリルを使った透明な「Jake」マウスピースが有名です。すべて彼自らの手によるハンドメイドで、ジェイクのサウンドを彷彿する、まろやかなのに切れ味の良い、芯の太いサウンドが特徴です。新規個体が出ない今、中古市場でも高値で流通しているようです。
 まさに時代の一部を創ったサックス奏者、ジェイク・コンセプション。あなたの手持ちの古いレコードやCDのライナーノーツの中に、彼の名前を見つける事が出来るかもしれません。

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Written By: sax on 1月 9, 2019 No Comment

アルトサックスと言えばチャーリー・パーカー、テナーと言えばジョン・コルトレーン(ご意見は色々あるでしょうが…)。そしてバリトンと言えばジェリー・マリガンでしょう(これは、皆さん同意していただけると思います)。 1927年4月6日、ニューヨーク州フィラデルフィア生まれ。8歳の頃にはニューヨークジャズシーンにデビューし、ジーン・クルーパー楽団などの編曲者として名を挙げました。「クールの誕生」のアルバムで知られるマイルス・デイヴィスの九重奏団に参加し、バリトンサックスの演奏の他、数多くの曲の作・編曲も担当しています。また、モダン・ジャズ・ビッグバンドの代表的存在であるスクン・ケントン・オーケストラにも編曲を提供するなど、ジェリー・マリガンは稀有なバリトンサックス奏者であると同時に、優れた作曲家、編曲家、ピアニストとしても知られています。 1952年頃に西海岸に居を移し、トランペットのチェット・ベイカーらと画期的なピアノレス・カルテットを結成し、ウェストコースト・ジャズの基盤を作りました。マリガンはウェストコースト・ジャズの中心的人物として西海岸で活躍し、べン・ウェブスター、デイブ・ブルーべック、セロニアス・モンク、ズート・シムズら、ジャズの巨人だちと名演奏を残しています。
 マリガンは多くのジャズ・ジャイアントと「Mulligan Meets…」の共演アルバムを残していますが、異色の名盤、「Stan Getz Meets Gerry Mulligan」は必聴です。このアルバムでマリガンは、テナーサックスの名手スタン・ゲッツと息の合った演奏を繰り広げていますが、録音曲のうち3曲で両者が互いの楽器を交換。そう、スタン・ゲッツがバリトン、ジェリー・マリガンがテナーを吹いています。しかもサウンドが互いのそれに「劇似」のため、言われなければ楽器交換に気が付かないレベルです。しかもフレージングまで、互いに相手を意識して真似ています。まさに名人同志の「遊び」ですね。

 ジェリー・マリガンのバリトンサックスはCONN製のGerry Mulligan Mode1 です。M12をベースにカスタマイズされたもののようですが、現在では珍しいLow B♭モデルです。現代で一般的なLow Aのバリトンサックスより管体が少し短く、最低音はB♭で当然Aキーは付いていません。管体が短いので軽くて取り回しが良いばかりでなく、サウンドもLow Aモデルと比べて軽やかな感じです。また音抜けも良く、バリトンサックスにありがちな「音がこもった感じ」も軽度です。マウスピースはGale Hollywoodを主に使用していたようです。このマウスピースはDukoffのOEMで、Dukoff Hollywoodが販売されていたのと同じ頃のモデルです。晩年はリガチャーで有名なCHARLES BAYがマリガンと共同開発したMulligan Modelのマウスピースを使っています。長めのダックビル型のビーク(マウスピース先端部)を持つこのマウスピースは、今でも現行品として販売されています。

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Written By: sax on 12月 20, 2018 No Comment

1916年に米国テネシーに生まれたテナーサックス奏者、サム・テイラーは1940年代から1960年代にかけて、スウィングジャズ、ブルース、R&B、ロックンロール等と、幅広いジャンルで活躍したジャズミュージシャンです。しかし日本でのニックネームは、「ムード・テナーの帝王」でした。50年代後期から頻繁に来日し、各種の企画の録音に参加していたサム・テイラーは、スタンダードジャズに加え、民謡から古賀メロディー、当時の日本の流行歌まで吹きまくり、日本での「ムード歌謡」には欠かせないテナーサックス演奏者となりました。 60年代に音楽好きの若者だった方々なら、テナーサックス=(イコール)サム・テイラーであり、彼の演奏する「ハーレム・ノクターン」や、あらゆるジャンルの音楽で聴かせた、彼の「むせび泣くテナー」のサウンドを思い出せることでしょう。
 ある時期にはド派手なピンク色のテナーサックスを使って、哀愁たっぷりにムード歌謡を吹きまくっていたサム・テイラーですので、「そっち系専門」と思われているかもしれませんが、実はとんでもない超売れっ子ジャズテナーマンでした。1940年代後期から1950年代中頃まで、Ray Charles(レイ・チャールズ)、Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)、James Brown(ジェームズ・ブラウン)、Brenda Lee(ブレンダ・リー)、Bud Powell(バド・パウエル)、Dexter Gordon(デクスター・ゴードン)、Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ)、Ray Charles(レイ・チャールズ)等の超有名ミュージシャン達と録音を残しています。また歴史的ビッグバンド、Glenn Miller(グレン・ミラー)楽団やTommy Dorsey(トミー・ドーシー)楽団などにも在籍していました。

 多種多様なジャンルで活躍したテナーマン、サム・テイラーは、やはり引っ張りだこになるだけの「技術」と「センス」がありました。特筆すべきはそのすばらしい音程感と高度なサウンドコントロールのテクニックです。扇情的な表現で多用される跳躍フレーズも、サム・テイラーは飛び先の音の音程をピタリと正確に射抜きます。跳躍先の音程をベンドなどで調整すると、フレーズが泥臭くなりがちですが、ど真ん中ストライクで決められると爽快感すら感じられます。サム・テイラーの、「臭いけど爽やかな、唯一無二のサウンド」のキーポイントはこの辺にあると思います。またサブトーンのコントロールも秀逸です。ため息のような空気感たっぷりのサブトーンから、クリスタルのようにクリアなノーマルトーンまで、連続的に、かつ音毎にサブトーンの深さをコントロールするのがサム・テイラーのサウンドです。またヴィブラートもロングトーンに掛けるきめ細かいものから、フレーズごとに短く掛ける、演歌のこぶしのようなものまで、多彩なコントロールが見られます。アンブシャと口腔のコントロールだけでおこなうベンドダウンも、サム・テイラー節のひとつかもしれません。二度以上の音程を瞬時にベンドダウンし、間髪を入れずに元のフレーズに戻る。カッコ良いんですよね。今でも全く古さを感じないサム・テイラーのサウンド。是非聞いてみてください。

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