サックス 演奏

サックス偉人伝:フィル・ウッズ

*ジャズをあまり聴かない人ですら知っている、ジャズアルトサックスの巨人、フィル・ウッズは1931年 11月2日アメリカ合衆国マサチューセッツ州スプリングフィールドに生まれました。2015年9月29日、83歳で肺気腫の合併症のため、60年にも渡る音楽家人生の幕を閉じました。何年もの間、呼吸障害と戦っていたウッズは、9月4日のピッツバーグでの公演で引退を表明していましたが、その25日後、容体が急変し帰らぬ人となりました。サックスという楽器の演奏に関し、ウッズは超人的な才能を持っていました。どんなに速いフレーズでも、美しい音色で正確無比に、難なく吹ききってしまうのがウッズです。彼はチャーリー・パーカーの後継者として評価されていましたが、ウッズの技量をもってすれば、パ ーカーのスタイルの完壁なコピーはさほど難題では無かったと思われます。それゆえに、パーカーの何を受け継ぎ、どこを超えていくかを考え続けたようです。その解のひとつなのか、ウッズはチャーリー・パーカーの未亡人であるチャン・パーカーと結婚し、パーカーの遺児二人の継父となった事でも知られています。

 12歳でサックスを始め、ジュリアード音楽院やマンハッタン音楽学校で音楽を学んだウッズは、23歳でプロの活動を始めています。50年代中盤にはディジー・ガレスピーと中東と南米をツアーし、50年代後半はバディ・リッチのバンドでリードアルトを吹いています。1959-60年にはクインシー・ジョーンズのバンドでヨーロッパ・ツアーをおこない、1962年にはベニー・グッドマンのバンドで当時のソ連をツアーしています。1968年にフランスに渡り、そこでジョルジュ・グルンツ(Pf)、アンリ・テクスラー(B)、ダニエル・ユメール(Ds)とともに、「ヨーロッパ・リズム・マシーン」を結成し世界的な名声を手にしました。ウッズは自身の作品で4回グラミー賞を受賞しており、ポップスシンガー、ビリー・ジョエルの曲、「素顔のままで(Just the Way You Are)」でのアルト・ソロでは、世界中の音楽ファンの人々の心を震わせました。
 長年セルマーMark VIを愛用していたウッズですが、晩年はヤマハの82ZUL(アンラッカーF♯キー付き)を使っていました。ヤマハの82Zはウッズが監修に参加し、旧型のYAS-62の設計をベースに、音響焼鈍や地金配合等のヤマハの最新の技術とノウハウを注入して作られたアルトサックスです。2000 年代初頭に体力的な問題で引退を決意していたウッズが、このヤマハ82Zと出会ったことで、その後10 年以上も現役を続行出来たということは、本人も多くのインタビューで語っています。ウッズにとってヤマハ82Zは、それほど相性が良い楽器だったようです。ウッズのアルトは82Zのプロトタイプで、複数の試作品の中から気に入って手に取ったものがその82Zのアンラッカー仕様だったとのことです。マウスピースはメイヤー(マイヤー)の5番、リガチャーはセルマー、リードはバンドレンzzの3番です。またネックはG1ネックが装着されています。

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