サックス 演奏

譜面通りに吹く、という事

*
楽譜は楽器を演奏するものには、切っても切れない大切な道具です。「演奏」という時間と空間の芸術を、平たい紙の上の五本の線の上に記録してしまうのですから、なんとも凄い発明です。楽譜の読み方のルールをマスターしさえすれば、何百年も前の音楽でも、また誰も聞いたことのないオリジナル曲でも、楽譜はそれを記録しており、全くその曲を知らない人でも、その楽譜を頼りに演奏を再現することが出来るのです。楽譜さえあって、それをちゃんと吹きさえすれば、初めてのひと達ともばっちり合奏が出来てしまいます。そう、「ちゃんと吹けば」です。楽譜の「ちゃんとした吹き方」についてお話しさせてください。

 八分音符や四分音符、二分音符や全音符。これら「オタマジャクシ」は音の長さを表し、その「居る場所」で音の高さを表します。あまりに当たり前の事ですが、四分音符の長さは「一拍」です。四拍子で、「パン、パン、パン、パン」と手を叩けば、「パン」の音の始まりから、次の「パン」の直前までが四分音符の長さです。ところがこの長さをめいっぱいに使うのは、その音符に「テヌートマーク」が付いている場合だけです。記譜上の約束では、次の「パ」の前に十六分音符程度の空白をつけるのが普通です。「パーア、パーア、パーア、パーア」つて感じです。スタカートマークが付いていれば、「パン」の頭で出した音はすぐに切って止めます。「パ、パ、パ、パ」という感じです。休符の場合は、音を出すのではなく、「出さない」というだけで、長さのルールは基本的に同じです。「休符」という名前から誤解し、本当に「演奏を休んでしまう」プレーヤーがたまにいますが、本当に休んではいけません。しっかりと拍を数えて、次の音符のために準備してください。「休符」というより「無音符」というほうが正しいかもしれません。当たり前のことばかりをお話ししたので、皆さんは読む必要がなかったと後悔しているかもしれませんが、本論はこれからです。「この当たり前の読譜ルールを、二分音符でも、全音符でも、タイで8拍分繋がった二つの全音符でも、同じ約束で伸ばす」というのが大切なのです。あなたのバンドのメンバーの合奏で、音の終わりがバラバラなことはありませんか?誰かが長さのルールを無視してしまえば、合奏は破たんしてしまいます。特に全音符や付点二分音符は要注意です。バンドでの申し合わせがない状態では、音符の長さ分、しっかり吹き切りましょう。 4/4拍子の場合の全音符は、一拍目の頭から吹き始め、次の小節の一拍目の頭の直前で音を止めるのが基本です。
 経験を積んで、高い「初見力(初めて見る譜面でもある程度曲が演奏できる)」を持ったプレーヤーでも、今お話しした、「音の長さ」や「音の切り方」がぞんざいな方も少なくおりません。自分自身が、「楽譜をその通りに吹いているか」、をもう一度確認してみてください。
——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証365日+ポイント2倍+豪華3大特典付き
⇒『Autumn キャンペーン!』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!
⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

関連記事

  1. サックス 練習・レッスン

    結婚式でかっこ良くサックスを吹くには

    サックスなどの楽器を吹ける技術を持っていると、友人や先輩の結構式など…

  2. サックス 練習・レッスン

    再考、腹式呼吸

    サックスに限らず、管楽器の演奏には腹式呼吸は不可欠だと言われています…

  3. サックス 練習・レッスン

    音の表情

    ご存知のように、サックスという楽器は楽器の固体、マウスピース、セッティ…

  4. サックス 練習・レッスン

    ローラーの話し

    サックスのキーのローラーを意識したことはありますか?左右の小指の動き…

  5. サックス 練習・レッスン

    タメと突っ込み

    「ボケと突っ込み」は、漫才やお笑いに不可欠な要素ですが、音楽界、特にジ…

  6. サックス 練習・レッスン

    サックスの倍音とは?

    全ての音には倍音が含まれています。唯一の例外は音叉やオシレーター(発…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
PAGE TOP