サックス 本体

フィニッシュで決まるサックスのサウンド:その2 メッキ


前回お話したように、「フィニッシュ」というのはサックス全体の表面仕上げ、つまりラッカーの質やメッキ加工の「表面仕上げ」の方法を指します。
前回は塗料についてお話したので、今日は「メッキ」によるフィニッシュについてお話しましょう。
メッキは漢字で「鍍金」と書く日本語で、英語ではPlateと言います。そう、GPやゴールド・プレート、SPならシルバー・プレート等の言葉は金メッキや銀メッキを指しています。(正しくはゴールド・プレーテッドですが…。)
最近ではニッケルメッキやクロムメッキなども楽器に採用されています。メッキは塗装と違って金属皮膜ですから「剥がれ」に強いのが特徴です。また金やニッケル等、安定した金属のメッキであれば、表面の劣化や変化も非常に少ないです。
もちろん塗装フィニッシュよりは高価な場合が多いですが、「金メッキ」や「銀メッキ」、「プラチナメッキ」などと聞いて、「高いだろなあ!」とそうびびる必要はありません。
メッキは数ミクロンの厚さなので、メッキ材料の量は微々たるもので、ほとんどのコストは手間賃や技術料です。また同じ金メッキでも材料によって、24K、18K、9K等と金の純度が変わります。フルートなどではしっかりと18Kメッキとか、9Kメッキとかを表記していますが、サックスの場合GP(ゴールド・プレート)などと「言いっぱなし」が多いですね。
さて大事なのはその音質ですよね。金メッキは「明るく、芯のある、きらびやかな音」の特性がある、と一般的に言われています。銀メッキは「密度の濃い、落ち着きのある柔らかい音」、ニッケルメッキは「パワフルでキレのある音」などとよく言われます。
最近流行のピンクゴールドメッキ(銅などの別の金属を加えた金のメッキ)は「金メッキと銀メッキの両方の長所を持つ艶やかな音」が特徴で、とても高い人気があるようです。しかし、メッキの厚さ、材料、下地仕上げの方法、メッキの方法等、色々な要素が同じメッキでも変わりますので、「自分で吹いた感想が一番!」と言っておくのが一番無難でしょう。
メッキの楽器はサックスの材料である金属(真鍮等)の振動特性に大きく影響を与えますので、「吹奏感が重くなった」とか、「息が入り易い」、「管体全体が振動する感じ」等、色んな吹き手の個人的感想が伴いますので注意してください。
サックスの場合、ネックだけ「金メッキを掛ける」、「銀メッキを掛ける」というプレーヤーも沢山います。
またそういう使用のネックに変更する、ということもサウンドを改造するメジャーな方法になっています。フィニッシュの違いは見た目だけでなく、音質に大きく影響することを忘れないでください。
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