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6月 2016

Written By: sax on 6月 28, 2016 No Comment


楽器を演奏するひとの性格は、その演奏する楽器で分類できると言われています。例えば、トランペット奏者はおおらかで、細かいことは気にしない人が多い…とかです。ではサックス奏者の性格はどうでしょう。アルトかテナーか、バリトンか等でも違うようですが、大雑把にくくると、「細かい事に気が付き、ルールは守ろうとする真面目派」、がサックス奏者の性格の傾向のようです。話がまわりくどくなりましたが、サック奏者は真面目ゆえに、楽器の手入れも細かい人が多いようです。教則本に書いてある通りに、先生から指導を受けたままに、もしくはそれ以上気を使ってサックスをお手入れしていませんか?実は繊細なサックスの扱いも、雑にしてもOKな部分がかなりあります。サックスの扱いでの雑の極限をご紹介しましょう。

 演奏後のマウスピースはどう扱っていますか?リードはマウスピースから外してリードケースに仕舞い、マウスピースはスワブを通して水分を拭いてから柔らかい布でくるんで保管、というのが普通ですね。でもズボラ派は大胆です。ネックから外したマウスピースを、リードを付けたままビニール袋に仕舞います。家に帰ったらそのままそれを冷蔵庫で保管。これが「王道」のリードのズボラ保管です。ビニール袋に入れれば湿度は演奏時に近い状態で保持されるので、リードには好条件です。そのまま冷蔵庫保管なら雑菌の繁殖もある程度抑えられます。リードをマウスピースから外さないので、先端を傷付ける危険や、セッティングの調整の手間も省けます。実はこれは往年のジャズ系サックス奏者の一般的な方法だそうです。演奏を始める際に、楽器をケースから出して、最短時間でプレイ状態に持って行ける、ある意味実践的なお作法だと思います。
 サックス本体の扱いに関しても適切な「ズボラ式」があります。演奏の後、サックス本体とネックにいちいちスワブを通し、水分を拭き取るのは面倒ですよね。ではどうしたら良いのでしょう。答えは…何もしないのです。サックスを逆さまにしてベルから水分を出したら、そのままケースに仕舞ってしまいます。ただし、ちょっとした配慮が必要です。家に帰ったら、サックスのケースは蓋を開けて、通気を良くして保管してください。サックス内部の水分は、高い湿度のまま、また濡れたまま放置することで、金属の腐食や汚れの固着の原因となります。スワブを通さなくても、楽器そのものを通気性の良い状態で保管すれば、内部の水分はすぐに自然乾燥してしまいます。「ケースの蓋を開けて」式のサックスの保管は、スワブを通したサックスでもお勧めです。サックスケースの蓋を開けた状態での保管はかなり邪魔ですが、サックスをケースから出して、スタンドにセットして保管する、という方式のサックス奏者も少なくありません。空のケースは棚などに仕舞えるので、このほうが意外と便利かもしれません。

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Written By: sax on 6月 21, 2016 No Comment


サックスに限らず管楽器全般の奏法において「腹式呼吸」の会得の重要性は、どんな奏法指導でも出てくる必須課程です。背筋や腹筋を使って素早く息を吸い、必要なコントロールをしながら息を吐く。これには腹式呼吸が必須です。しかし最近では、「腹式呼吸」という名前はおかしいという意見が随所で言われています。「お腹で息なんかできない」というのがその共通の理由です。今日のテーマは、「腹式呼吸は腹式呼吸ではない説」の説明です。
 重要なポイントは、「息は肺にしか入らない」という解剖学的な身体の基本構造から来ます。肺以外の部分に空気は入りません。ざっくりと言うと、肺の前側は肋骨と大胸筋、上側は鎖骨、後ろ側は胸椎と広背筋、下側は横隔膜で囲まれています。横隔膜を意識的にコントロールするのが腹式呼吸のポイントであり、そのために腹筋(腹直筋)、背筋(広背筋、大臀筋)を使えと言われます。しかしこれらの筋肉を使っても横隔膜がそんなに下がることは実はありません。横隔膜の位置は一番下の肋骨より上側です。そう、ミゾオチのあたりです。息を吸うときにはこの横隔膜が下がり、肋骨が外側に開くことで肺が膨らみ、空気が肺の中に流入します。この動作に、実はあまり腹筋は関与しません。どちらかと言うと背中あたりの背筋です。また大胸筋と肋骨が広がることで、肺は大きく前に膨らみます。また肩(鎖骨)も上がり、上から肺を膨らませます。腹式呼吸という言葉を意識し過ぎ、胸が膨らむことを抑えつけたり、肩が上がることを嫌ったりすれば、総合的に吸える息の量を減らしてしまうことになります。

 腹式呼吸という言葉のために、管楽器奏者が呼吸する際に腹の力を意識し過ぎ、胸を締め付けたり、肩が上がることを嫌ったりして、結果、吸える息の量が少なくなってしまう事を懸念しているのが、「腹式呼吸と言う呼び方は止めようよ」派の意見です。管楽器の演奏には通常呼吸よりも大きな吸気と呼気が有利です。また息の量とともに呼吸のスピードコントロールも演奏には重要です。通常の生活とは違う呼吸、と言う意味で腹式呼吸は重要です。しかしその腹式呼吸が正しいかどうかは要チェックです。腹式呼吸なんて言葉を意識せずに、身体全体を使って目一杯息を吸ってみてください。もっと、もっと吸ってください。限界まで吸った状態で自分の身体の状態を確認します。どの筋肉が緊張し、どの部位が変化しているかに気付いてください。そして、身体をその状態に瞬時にするにはどうしたら良いかを練習してください。それが「管楽器のための吸気」です。管楽器のための「呼気」は、如何にゆっくりと息が吐けるかがポイントです。目一杯吸った息を、ゆっくりと暖かい息で吐きながら、身体のどこを意識すれば良いかを探ります。腹式呼吸は「手段」に過ぎません。サックスの演奏に必要な、適切な「吸気」と「呼気」を考えながら、自分なりの呼吸法を開発してください。

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Written By: sax on 6月 14, 2016 No Comment


サックスではマウスピースの咥え方、いわゆるアンブシャがとても重要です。良い音、安定した音、また音楽性を高めるニュアンスを音に与えるためには、このアンブシャの良し悪しが大きく影響します。サックス奏者にとっては「アンブシャを固める」ことはとても重要な課題であると同時に、必要に応じたアンブシャの修正もまた、サックスによる良い音楽を維持するための課題です。唇の形やマウスピースの咥え方で、「シンリップ」、「ファットリップ」、「ダブルリップ」等、アンブシャは呼称も形も様々です。またサックスの先生や部活の先輩達による、「教え方」も様々です。正直言って、すべてのアンブシャは「あり」です。自分に合った、また、表現する音楽に合っていて、自分の出したいサックスの音が出せるなら、どんなアンブシャでもOKだと思います。しかしアンブシャの基本的な必要条件を思い起こし、自分のアンブシャを点検することも重要です。今日はアンブシャの原点を考えましょう。

 アンブシャとは、ひとことで言うと「息のパッキン」です。パッキンとはビンや水道、ガス関連で使われている、あらゆる液体や気体を「漏れずに閉じ込める」ための、柔らかなゴムやシリコンで出来ている「詰め物」です。サックス奏者は、上下の唇でサックスを鳴らすための息の空気を、マウスピースの周りから洩れてしまう事を防ぎます。これがアンブシャです。サックスのマウスピースの構造を考えると、一番息漏れしそうなのが両サイドです。唇の左右の筋肉でしっかりと息漏れを防ぐことが重要です。アンブシャの上あご側は「パッキンのズレ止め」機能です。前歯をマウスピースに立てて、口とマウスピースの関係が安定するように支えます。ガッツリと噛み込む必要はありません、あくまでも支えです。サックス奏者がマウスピースに接触する唯一の硬いところがこの前歯です。支えの機能が過剰になっていないかどうかチェックしましょう。
 さて残るはアンブシャの下側です。ここからの息漏れを防ぐのはちょっと厄介です。ここにはマウスピースの心臓部として、息を音にする振動を作る「リード」があるからです。むやみに息漏れを防ぐだけでは、リードの振動を邪魔してしまいます。アンブシャの下唇は、息漏れを防ぐと同時に、リードが最大限に振動出来るよう支える必要があります。下唇の柔らかい部分をペッタリとリードに付けてしまえば、リードの振動が吸収されてしまいます。かといって唇を内側に巻き過ぎて、唇の外の硬い皮膚をリードに付けたり、下あごで締め付けすぎてもリードが「押さえつけられて」しまいます。リードに接触するベストな部分は、下唇の下の端、柔らかい唇が硬くなる境界です。唇のこの部分を軽くリードに当てる事で、息漏れを防ぐと同時に、リードの自由な振動を阻害せずに演奏できます。下の歯で下唇を噛む必要はありません。その力はリードの振動を妨げます。どうでしょう?自分のアンブシャは基本に則っていましたか?

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Written By: sax on 6月 7, 2016 No Comment


サックスという楽器は、ソプラノやアルトでも思いの外重いものです。サックスの中でも大きなテナーやバリトンは、当然相当に重い荷物になります。サックス奏者は皆、そんなサックスをケースに入れて持ち運ばねばなりません。サックス奏者のみなさんのために、サックスの持ち方とその際の歩き方のコツをまとめてみました。
 最近のサックスケースは、背負う、担ぐ、持つ、と「スリーウェイ」の持ち方が可能なものが多いようです。各々の持ち方でのポイントを紹介しましょう。リュックのように背負う場合は、なるべく背中の高い位置で、背負いベルトに緩みが無く、ぴったりとサックスケースが背中に密着するように背負うのがベストです。不安定な背負い方だと、思わぬ拍子に大きな重量がかかり、転んでしまうような場合もありますので注意してください。肩から下げる場合も「ぴったり」が大切です。肩ヒモが動かぬように、また提げたサックスケースがゆらゆら動かぬように手を添えるのが良いでしょう。「ぴったり」でサックスが驚くほどに軽く感じるはずです。また万が一ショルダーベルトのフックが外れたり、ベルトそのものが切れたりしても、楽器が地面に落下しないように、ベルトやフックを二重にするなどの安全策を打っておくことをお勧めします。手に持って運ぶ場合は、グリップが簡単に滑らないような配慮が必要です。また長時間取っ手を握っていても、手が疲れないような、取っ手の太さ、クッション、材質等も工夫してください。市販のグリップカバーをすることで、思いのほか快適になります。

 サックスのような重いものを持った場合の歩き方、電車の乗り方にもコツがあります。上りの階段はちょっと前傾姿勢になると、格段とひざの負担が軽くなります。起きた姿勢では階段を上るときの力は膝に集中しますが、前傾になると腰から腿で力を分散できるからです。平坦な道を歩くときは、膝のクッションを上手く使って、サックスが上下に振動することをなるべく避けてください。サックスは縦揺れに対し脆弱です。「サックスを担いで走る」なんてことは厳禁ですので、時間に余裕を持って出かけましょう。電車に乗って運良く座れたとき、多くの方はサックスを両足の間に挟んで置くでしょう。しかし、ついうっかり眠ってしまい、電車の揺れでサックスが倒れて転がった、なんていうことも珍しくありません。こんな場合は、ショルダーベルトを腕に巻きつけておくと、眠ってしまってもサックスを放り出す事はありません。横置き、ずれない、適度なクッション性が得られる電車の網棚は、サックスにとってかなり快適な保管場所です。しかし「置き忘れ」の最多発ポイントでもあります。網棚に置き忘れた楽器の「帰宅」率は非常に低いと聞いています。リスクを取るか、「楽」を取るか、です。ご注意ください。

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Written By: sax on 6月 1, 2016 No Comment


今日はずばり、サックスマウスピースの掃除のしかた。知ってる人も知らない人も、覚えてる人も忘れちゃった人も、しっかりご確認ください。
 マウスピースの日頃の手入れは、「基本、スワブ一回通し」です。演奏を終わったサックスのマウスピースは、ネック用のスワブ、もしくはそれより小さい布切れを、お尻(唾える方と逆の端)から一回通します。一回です。一回で十分です。やってはいけないのが、唾える方の先端から布を通す事。ディップ(先端)やバッフル(内部の天井)、サイドレール(左右のレール)等のマウスピースの大事な部分が摩耗し、そのマウスピースの機能や音色が変化してしまう場合があります。マウスピースの外側は、柔らかい布で水分を拭き取る。これで十分です。以上、サックスマウスピースの毎日のお手入れでした。
 さて、こんな「ちょいちょい」と簡単な掃除ですので、サックスのマウスピースはだんだんと汚れてきます。マウスピースの口に入れる部分には白い汚れが固着します。これは唾液のタンパク質成分が固まったものです。マウスピース後端の筒の部分には黒いべたべた汚れが付着します。これはコルクグリスがホコリを巻き込んで固まった汚れです。サックスのマウスピースは、一か月もすればこのような汚れで見るも無残な状態になります。でも、気にしないでください。サックスのサウンドに関係するのは、マウスピースの内部です。外見はほとんど音に影響しません。逆に、あまり神経質に「きれい」を保とうとすると、マウスピースの重要な部分を損傷してしまいがちです。サックスのマウスピースは非常に繊細なので、汚いくらいでちょうど良いと思います。

 サックスマウスピースの大掃除は、ぬるま湯に浸す事から始まります。マウスピースを横に置いてお湯に水没するくらいの容器のなかで、十分程浸しておいてください。タンパク汚れやグリス汚れがこれで浮いて来ます。その後は、手洗い用の石鹸を手のひらで泡立て、その泡で、手の指を使って優しくマウスピースの外や中をさすり洗いしてください。決して強く擦ってはいけません。優しく撫でて洗ってください。新品のマウスピースであれば、これで十分にきれいになります。しかしヴィンテージマウスピースや使い込んだマウスピースでは、メッキがはげた部分に「錆び」が出ている場合があります。この錆びの掃除は慎重さを要します。使用する自分が許せるなら、そのままにしておくのが一番ですが、まあ、きれいにしたい気持ちも分かります。錆び取り用の薬品で一番表面を傷つけないのは、ZIPPOのライターオイルです。ベンジンとシンナーの中間のような溶剤力で、金属表面の曇りを取りますが、金属を摩耗させるコンパウンド材(研磨剤)は入っていません。それでだめならシルバーポリッシュを試しましょう。銀用の研磨剤なのできめが細かく磨けます。それでもだめなら、ピカール等の「金属研磨剤」や「錆び取り薬品」です。ただしマウスピースの内側は、これらの薬品では絶対磨かないでください。サウンドが変わってしまいます。さび落としが終わったら、先ほどのぬるま湯の浸け置き洗いで薬品を流し落としてください。最後は柔らかい乾いた布で水分を拭き取って清掃完了です。

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