サックス 練習・レッスン

記録の重要性

*サックスのサウンドは色々な要素で変化します。変化するし、してしまいます。奏者が望む方向にサウンドが変われば、それは進歩であり上達でしょう。逆ならば改悪、もしくは退化、スランプかもしれません。マウスピースやリードを変えるなどのセッティングの変化だけでなく、アンブシャの形、マウスピースを咥える深さ、息の吐き方など等、サックス奏者は「理想のサウンド」に向けてあらゆる努力をしています。しかし、それはあるときはただの徒労であり、無用な出費、無駄骨であり、あるときは目からうろこの大発見だったりします。いずれにしろ、サックス奏者のサウンド改善に対する苦労は、決して生やさしいものではありません。そんな「真面目な」サックス奏者に贈りたい言葉、それが「記録の重要性」です。
 サックス歴が10年程度あれば、かなりの種類のマウスピースを買ったり、試したりしていると思います。リードもしかりです。アンブシャも色々と試行錯誤してきたと思います。それが20年、30年となれば思い出せないくらいの努力が費やされたはずです。そう、「思い出せない」のです。「ああしたら、こうなった」、「アンブシャをこう直したら、こういうサウンドになった」、「xxのリードをリンクのx番で使っていた」、など等、覚えていられるのは数年が限度です。ですから私は、「記録」を推奨しています。
 自分のサックスのサウンドのチェックには、録音して聞いてみるのが一番効果的だと私は思っています。ですので、セッティングや奏法を変える場合には、是非、「録音して記録する」ことをお勧めします。今はデジタルレコーダーが安価ですし、操作も簡単です。「メイヤー6Mにリコジャズセレクトのミディアム、リガは付属品。ぶりぶり~(サックスの音)。」、というように練習のサックスサウンドの前に、そのときのセッティングを声で録音しておき、その一連の録音をファイルでPCやスマホに保存しておくのです。その録音は、当初はサウンドの比較の為の物でしかありませんが、保存を繰り返すことで溜まってきた音声ファイルは、あなたのサウンドの変遷の歴史的記録になり、セッティング改造の効果のサンプルにもなるのです。この音声ファイルが数年分溜まれば、あなたが今のサウンドや奏法に何かしらの疑問を持った時、その問題を瞬時に解決してくれる資料になるかもしれません。「あ、2年前のあのセッティングのほうが、今の音より良いかも」、なんて事に気づくかもしれません。サウンドファイルの保存が面倒臭い、という方はノートにメモするだけでも良いでしょう。サウンドの振り返りは難しいですが、吹奏感や楽器コントロールの難易度などは、紙へのメモでも十分役に立つでしょう。
 楽器を演奏する、音楽をやる側に立つ、ということは多くの場合、「長い旅」になります。旅の記録は単なる回顧の為だけでなく、次の旅の道筋を示す「道しるべ」にもなると思います。
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