サックス 本体

サックスとクラリネットはどう違うのですか? 1


クラリネット奏者の方に、「サックスを吹いてみたいのですが、クラリネットからの転向は難しいですか?」、と聞かれることがあります。
サックスは実はクラリネットの親戚です。ですので、クラリネットからの転向は簡単です。しかし逆はちょっとハードルが高いです(汗。そんな「親戚関係」のクラリネットとサックスの違いについてお話しましょう。
だいたい材質が違いますよね。クラリネットはグラナディラ等の木材かABS樹脂で出来ています。方やサックスは金属が主材料です。
サックスは、「クラリネットの柔らかな音をもっと大きく、また簡単な操作で出来ないか!」、として考え出された楽器です。それによって管体は金属に、運指はオクターブがほぼ同じリコーダー式に、そして全トーンホール(音程を決める管体の穴)は指の替わりにパッドが確実に塞いでくれます。
木製のクラリネットは「割れ」を防ぐために保存の際の湿度管理も重要ですが、金属製のサックスはあまり頓着しません。
 また材質と同様にクラリネットとサックスの大きな違いは、音程を変えるためのトーンホール(穴)を塞ぐ方法です。クラリネットではいくつかのキーメカニズムによって、パッド(タンポ)で塞ぐトーンホールと奏者の指の先で塞ぐトーンホールが混在しています。
クラリネット奏者は両手の人差し指、中指、薬指で直接管体に開いた穴を塞いだり空けたりします。このことによって穴の面積を自由に変えることができるので、有名な「ラプソディ・イン・ブルー」の冒頭部の長いグリッサンド(異なる音程を連続的に変化させる)、「トゥ~~~~(音が上がっていく)~~~~~~ィ、タリララァー」ってフレーズが演奏できます。
あれは、穴を塞ぐ指を少しずつ横にずらしていき、穴の開く面積を連続的に増やすことで実現しています。もちろん熟練したクラリネット奏者にとっても決して簡単な技術ではありません。
サックスぼ場合は全部のトーンホールはパッドで塞いでいますので、穴の大きさを少しずつ変えるようなことはできません。従ってクラリネットのようなグリッサンド演奏は基本的に出来ません。
しかし、超上級者やマニアックなサックス奏者達は不可能を可能にしてしまっています。キーを塞いでいるボタンの指を少しずつ上げていくことで、「パッドの穴の塞ぎ具合」を微妙に調整してグリッサンドを作り出してしまうツワモノも少なくありません。
サックスは「若い楽器」ゆえに、未だに新しい演奏技術が開発されています。面白い楽器ですねぇ。
あ、グリッサンドで紙面が尽きてしまいました。続きは次回!
*写真は全てflickrから掲載しています。
ホームページの購入者の声を読んだ時は、良い事ばかり書いてあったので、半信半疑でしたが、今まで、はずれのリードとしてリードケースに入れてなかったリードを試してみたら、まともな音が出たのには、感心しました。
(AIZEN NY アルトサックスマウスピースご購入 小林操様 のお声)
残り19名様 AIZEN3周年記念キャンペーン開催中
サックス吹きには重宝するアイテムとオリジナルカレンダーをプレゼントします。
詳しくはこちら
先着4名様限定 AIZENアルトサックスキャンペーン開催中
16万円相当の特典付き
詳しくはこちら

関連記事

  1. サックス お手入れ

    ベル上部の掃除法

    サックスを所有しており、小まめに掃除をしている方でも、意外と見落とし…

  2. サックス お手入れ

    サックスのメカノイズ

    サックスという楽器はメカニズムの塊です。機械的な仕掛けが複雑に絡むこ…

  3. サックス 本体

    抜けって何?

    「新品のサックスは、半年くらい吹き続けないと抜けてこないよね」とか、「…

  4. サックス お手入れ

    サックスの光沢

    皆さんのなかに、サックスを始めた理由が、「ピカピカしてて、メカメカし…

  5. サックス 本体

    EWI USBで遊ぼう!

    新型コロナの蔓延で音楽活動が制限される中、室内でもまったく音を出さずに…

  6. サックス お手入れ

    サックスの中の水

    サックスを吹いていると水がU字管の底に溜まります。これを「唾」と言う…

previous arrow
next arrow
Slider

最近の記事

アーカイブ

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
PAGE TOP