Home » Archive

3月 2019

Written By: sax on 3月 27, 2019 No Comment

身長170センチという小柄にもかかわらず、テナーらしい野太い音で、超絶スピードのフレーズをブロウすることから付いた愛称は「リトル・ジャイアント」でした。そう、あのジョニー・グリフィンです。1928年4月24日、イリノイ州シカゴ生まれのテナー奏者ジョニー・グリフィンは、1945年頃からライオネル・ハンプトンの楽団などで活動し、以降セロニアス・モンク、アート・ブレイキー、ウェス・モンゴメリー等、多くのミュージシャンらと共演しています。1957年に同じテナーサックスプレイヤーのジョン・コルトレーン、ハンク・モブレーと共演した「ア・ブローイング・セッション」をブルーノートからリリースし、テナーサックスのヒーローたちの歴史的なセッションとして伝説のアルバムとなっています。テナー3本にトランペットのリー・モーガンまで加わっているという豪華仕様で、御大アート・ブレイキーがドラムスで「にらみ」を効かしています。グリフィンは超絶技巧で激速フレーズを連発し、モブレーは渋い音で歌い上げ、コルトレーンは先進的なモダンフレーズで我が道を行っています。変幻自在にテナーサックスをブロウし、繊細にバラードを奏で、パッセージを世界最速で吹く小さな巨人は、ジャズ界で多くの支持を受けました。リバーサイドはもとより、ブルーノート、プレスティッジと、ジャズの三大レーベルでアルバムを吹き込んだ怪物はジョニー・グリフィンだけだと言われています。1963年にフランスヘ移住し、活動の場をヨーロッパに移しました。60、70年代はアメリカのジャズミュージシャンがヨーロッパに遠征する際には、こぞってサックスにはジョニー・グリフィンを、と指名したそうです。そんなヨーロッパでの活動の中で特筆すべきは、ケニークラーク・フランシーボランビッグバンドヘの参加です。ベルギー生まれの名ピアニスト兼アレンジャー、フランシー・ボランのアレンジによる重厚なサウンドの源泉には、テナーが3本、2ドラムという特殊な編成に加え、グリフィンの縦横無尽なソロワークも大きく貢献しています。

 ジョニー・グリフィンは典型的なハードバップ時代の「ホンカー」です。テキサス・テナーやブロー・テナーと呼ばれるこのスタイルのテナー奏者の音は、とにかく「でかく太い」です。ジョニー・グリフィンはオットーリンクのスーパートーンマスターとトーンマスターのメタルマウスピースを使用していましたが、そのティップオープニングはホンカー独特の「超ワイド」で、ボアも大きくえぐれていたようです。かつてドレイク(Drake)ブランドから、彼の使用したスーパートーンマスターを基にした「ジョニー・グリフィンモデル」が発売されていましたが、吹きこなせるプレーヤーは少なかったようです。
 ジョニー・グリフィンは大の日本好きで、たびたび日本を訪れています。日本のジョニー・グリフィンのファンの中で、「新幹線でジョニー・グリフィンと一緒になった」とか、「浅草でジョニー・グリフィンと立ち話した」などという話しはよく耳にします。2008年7月25日、ジョニー・グリフィンはパリの自宅で80歳で亡くなりました。彼の死をもって「ハード・バップ時代の終焉」、と言うジャズファンは少なくありません。

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証30日+豪華3大特典付き
⇒『AIZENより 春の感謝キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

Written By: sax on 3月 20, 2019 No Comment

ネットオークションやネットフリマでは、「ジャンク」と銘打ったサックスが多数出品されています。確かにあっちこっちの部品が欠落し、管体も朽ち果てそうなサビだらけの、「まじジャンク」も少なくありませんが、意外と程度の良い、「直したら吹けるんじゃない?」というサックスも見受けられます。うまくいけば一万円前後でテナーサックスやアルトサックスが手に入ります。職場での昼休み練習用の「置きサックス」のためにもう一本、なんて「有り」だと思いませんか。
 ネットオークションやネットフリマの「ジャンク」サックスを見ていくと、本当に年代物の朽ち果てたサックスと、ほとんど使わずに遺棄されていたと思われる廉価版サックスのジャンクの二種に分けられます。錆にまみれた「まじジャンク」を再生することは相当な技術を要しますが、凹みや歪み、些細な故障で見捨てられた入門用廉価版サックス、とくにアルトサックスは再生の可能性が大です。ある程度サックスの機構に対する知識があれば、自力での修理は不可能ではありません。アルトは、とあえて言ったのは、テナーサックスの場合はネックの曲がりや、自重が重いためシャフトや管体へのダメージが大きいので、安物買いの銭失いになる可能性が比較的高いからです。

 「まともに音が出ないジャンク」の原因にはいくつかあります。「ネックが本体にはまらない」、「オクターブキーが動かない」、「パッドが欠損」、「部品の歪みや破損」等です。ネックが本体にはまらないのは一見歪みと考えがちですが、「円」というのは意外に歪みに強く、多くの原因は接続部(ソケットとレシーバー)の汚れです。シンナーやジッポオイルを付けた布でネックソケットや本体のレシーバー部をひたすら擦ると、あら不思議、スコンとネックがはまります。オクターブキーの故障は、ほとんどの場合オクターブキー連結機構の「曲がり」です。サックス本体から飛び出たオクターブ連結棒は、ちょっとの衝撃で曲がってしまいます。ラジオペンチやプライヤーを使って、曲がりを強引に修正すればOKです。その際、折れないようにゆっくりと、かつ傷つかないよう当て布をして、を守ってください。ネック側のオクターブキーの円弧の修正が必要な場合もあります。右手人差し指のキーとBis(シ♭)キーの連結機構の小さなコルクが無くなってしまっているだけで、「シの♭が出ない」となっている場合があります。使用中の高級サックスですらこの部分での故障は少なくありません。この機構は調整ネジの押し込み、調整ネジの先端、それを受けるレバーのコルクで構成されています。ネジの頭を塩ビチューブで延長したり、レバーに薄くコルクを貼つたりするだけで治ります。
 パッドの欠損はパッドを入手する必要があります。トーンホールの凹みや歪みは特殊治具が無ければ直せません。シャフトの固着も難題です。でも一万円前後でセカンド楽器が手に入れば…。魅力的ですよね。賭けてみますか?

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証30日+豪華3大特典付き
⇒『AIZENより 春の感謝キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

Written By: sax on 3月 13, 2019 No Comment

ソプラノサックス奏者にありがちな顔を下に向けた吹き方ではなく、ストレートのマークⅥソプラノサックスをほぼ水平に構えているので顔はいつも正面向き。更にマウスピースを口に斜めに挿して、サックスが顔に被るのを防いでいるので、演奏中もその端正な顔立ちが100%クリアに露出される。そう、ソバージュヘアのイケメンソプラノサックス奏者、ケニー・Gです。
 ソプラノサックスと言えばケニー・Gという今日この頃。「いやソプラノといえば『マルサの女』の本田俊之だ」、とか、「ソプラノ奏者の第一人者はやっぱシドニー・ベシェでしょ」、という方々も少なくないとは思いますが、今や圧倒的な支持率のソプラノサックス奏者はケニー・Gだと思います。本名ケニース・ゴアリック(Kenneth Gorelick)、1956年アメリカのワシントン州シアトルに生まれ、17歳でバリー・ホワイトのバックバンド「ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ」に参加してプロ活動を開始、1982年にアリスタ・レコードからケニー・G名義でソロデビューしています。1992年にはアルバム「ブレスレス」が全米2位を記録し、そこに収録されている「フォーエヴァー・ィン・ラヴ」は1994年に第36回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル作曲賞を受賞しています。ケニー・Gの音楽ジャンルを「スムース・ジャズ」と定義づけ、彼をその推進者と評する一方で、「彼の音楽はジャズに非ず」というジャズやフュージョン界からの批判もあるようですが、要は「ケニー・Gの音楽」という自身の独特の世界観を持っている、個性的なサックス奏者であることには間違いないでしょう。セルマーマークⅥソプラノサックス独特の甘いサウンドで歌い上げる、ポップス感に富んだ美しいメロディは、音楽のジャンルを超えて多くの人々の支持を受けています。

 使用楽器はソプラノに加えてアルトとテナーもセルマーマークVIの前期から中期のヴィンテージです。ソプラノにはデュコフのマウスピースにロブナーのリガチャーという、「硬質だがソフトなサウンド」にこだわったセッティングで使用しています。セルマーマークVIのストレートソプラノサックスは現代のソプラノに比べてかなり軽量で、ストラップリングも有りません。それゆえにケニー・G独特の、サックスを前方に突き出した奏法が可能になります。現代の重いソプラノをこの姿勢で吹いたら、一曲で右手親指を痛めてしまうか腕がパンパンになると思います。マークVIのソプラノは、トーンホールがほぼ直線に並んだ「インライントーンホール」が特徴で、そのため左手小指のテーブルキーは「右側に押し込む」構造になっています。このメカだからこそ出るサウンドがあり、かつて中国のサックスメーカーがケニー・Gの監修でインライントーンホールのケニー・Gモデルのソプラノサックスを発売し話題となりました。ケニー・G自身が、コンサートで客にそのサックスをプレゼントするという企画も実施したりして一時期人気になりましたが、今ではほとんど流通していないようです。ケニー・Gはビジネスマンとしてもかなり優秀だそうですが、この企画は計画通りにいかなかったのかもしれません。

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証30日+豪華3大特典付き
⇒『AIZENより 春の感謝キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

Written By: sax on 3月 6, 2019 No Comment

キータッチとはキーを操作する際の指先で感じる感覚のことです。タイプライターのキータッチや鍵盤楽器のキータッチは、その性能の良し悪しの判断基準のひとつになります。サックスの個体の評価の中でも、キータッチの軽さについて言及する場合があります。「羽のような軽いキータッチで、速いフレーズも苦労無く演奏できる。」など等と…。サックスのキータッチは本当に「軽いほうが良い」のでしょうか。
 ピアノの場合は、奏者がピアノのキーを打鍵することによって、指の力が鍵盤に伝わり、この力が機構上ハンマーに伝わります。その動作で慣性力を得たハンマーの頭部が弦を瞬間的に打ち、弦が発音し、これによる音波が音として人の耳に聞こえるわけです。キータッチがハンマーの速度や弦を打つ強さに影響するため、ピアニストは「キータッチ」についてとても敏感です。ピアノのキータッチは奏者が楽器と一体になるための、非常に重要な要素です。しかしサックスという楽器の場合、キーでおこなう操作は、「トーンホールという穴を塞ぐか開けるか」です。音を出しながらパッドをゆっくり開けたり閉めたりすることで、音の高さに変化を付ける「キーベント」という高等テクニックはありますが、サックスのキー操作は基本的に、「開ける」か「閉める」かのオンかオフ、そう「デジタル」な操作に他なりません。確かにキータッチが軽ければ、速くトーンホールを開めることが出来るかもしれません。しかしキーが軽く閉まるという事は、キーを開いているバネが緩いという事になり、キーが開こうとする力が弱いという事になります。C♯、D♯、G♯以外のキーは、奏者が指の力を緩めることで、バネの力でパッドが開きます。このバネが緩ければ、キーの開く速度も遅くなってしまいます。

 結論から言ってしまえば、サックスの場合のキーのフェザータッチは、必ずしも「良い事」だとは言えません。もちろん調整やメカニズム、材料の工夫で「キータッチを軽く感じさせる事」を実現したサックスは沢山あります。しかしそのようなサックスの場合も、トーンホールをしっかり閉めた状態に保つ為には、指にある程度の力を入れておかねばなりません。音の振動エネルギーで、サックスの中の空気は外側に出ようとしますので、キーを閉じた指の力でそれを「押さえ付ける」訳です。サックスという楽器のキーの機能は、ピアノ等のキーとは全く違います。フェザータッチでパラパラと軽やかに操作できるのが良いサックスだと勘違いされる方も多いようですが、本来サックスという楽器のキーはフェザータッチで済む様な代物ではありません。指に力を入れて瞬時にパッドを塞ぎ、その状態で押さえ付け、指の力を緩めれば、楽器の強いバネの力で瞬時にキーが開く…。それがサックスのキーアクションです。サックスの運指にはスピードだけでなく、ある程度のパワーも必要なのです。

——————————————————————————————–

『イー楽器のお得情報』

返品保証30日+豪華3大特典付き
⇒『AIZENより 春の感謝キャンペーン 返品保証30日+豪華3大特典付き』

レビューを書いてAIZENゲットのチャンス!⇒『AIZENお客様の声キャンペーン!』

  Copyright ©2009 サックスお悩み相談室, All rights reserved.| Powered by WordPress| Simple Indy theme by India Fascinates