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1月 2019

Written By: sax on 1月 16, 2019 No Comment

先日はリガチャーの形の変遷をお話ししたので、リガチャーのサックスサウンド全体への影響に関する変化ついてもお話ししたいと思います。
 もともとはリードをマウスピースに固定するという役割だけだったので、「糸で縛り付けとけ!」で始まったリガチャーですが、リード取り付けの簡便さを求めた結果、金属製のものが主流になって来ました。薄い金属ベルトをネジで締める、現在でも一般的なリガチャーの形式のものが多数出回るようになると、リガチャーの目的が少し変化して来ます。リガチャーに使う金属の種類や厚さ、デザイン等によって、サックスから出るサウンドに変化が現れる事に皆が気付いたのです。一番初歩的な工夫は、逆締めリガチャーでしょうか。それまでリード側に締めネジを付けていたのに対し、反対側のマウスピースの背中に締めネジを付けたのが逆締めリガチャーです。これだけの工夫ですが、リードの振動に対するネジの重さの負荷が軽減し、逆に締めネジがマウスピースの一部として振動し、サックスのサウンドに積極的に影響を与えるようになりました。

 初期の「個性的な構造の」リガチャーは多種多様です。金属ベルトの打ち抜き模様に工夫をすることで、ベルト自身に締め付けの張力を持たせ、ネジが無くてもリードを締め付けて、マウスピースにしっかりと固定するリガチャー。ロートンやオットーリンクのベン・ウェブスターモデルに見られるような、マウスピースにレールとなる切り込みを入れ、そこにはめ込んだリガチャーでリードを固定する、「スライダータイプ」もありました。逆締めリガチヤーが現れると同時に、「あれ、これなら金属ベルトじゃなくても良くね?」と誰かが考えたのか、樹脂ベルトのリガチャーが現れます。その構造から、逆締め一本ネジが普及しました。それがまた進化し、今では金属製の逆締め一本ネジリガチャーが数多く出回っています。当然ネジの総重量は軽くなっています。ひょっとしたら、最近のモデルでは、順締め二本ネジより逆締め一本ネジのリガチャーのほうが多いのかもしれません。
「ただリードを固定し、それ以外は何もしない」糸巻リガチャーは、「吹奏感やサックスのサウンドに大きな影響を与える重要な部品」である現代リガチャーヘと役割を変えました。サックスのサウンドの源であるマウスピースは、そう簡単に交換することは出来ませんが、リガチャーは同じマウスピースに、全く性質の違うものを取り付けることが簡単に出来ます。マウスピースとリガチャーの組み合わせによって、サウンドの作り込みをかなり多岐に渡って調整することが出来ます。現代のリガチャーの役割は、「リードを最適な圧力でマウスピーステーブルに固定」するだけでなく、「マウスピースの不要な振動を吸収」するとともに、 「サックスサウンドに有効な倍音成分を付加する」という、非常に重要なものです。あるときは「締め具」、あるときは「おもり」、あるときは「共鳴振動子」、あるときは「おしゃれなアクセサリー」などと、リガチャーは大変な重労働をしています。

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Written By: sax on 1月 9, 2019 No Comment

アルトサックスと言えばチャーリー・パーカー、テナーと言えばジョン・コルトレーン(ご意見は色々あるでしょうが…)。そしてバリトンと言えばジェリー・マリガンでしょう(これは、皆さん同意していただけると思います)。 1927年4月6日、ニューヨーク州フィラデルフィア生まれ。8歳の頃にはニューヨークジャズシーンにデビューし、ジーン・クルーパー楽団などの編曲者として名を挙げました。「クールの誕生」のアルバムで知られるマイルス・デイヴィスの九重奏団に参加し、バリトンサックスの演奏の他、数多くの曲の作・編曲も担当しています。また、モダン・ジャズ・ビッグバンドの代表的存在であるスクン・ケントン・オーケストラにも編曲を提供するなど、ジェリー・マリガンは稀有なバリトンサックス奏者であると同時に、優れた作曲家、編曲家、ピアニストとしても知られています。 1952年頃に西海岸に居を移し、トランペットのチェット・ベイカーらと画期的なピアノレス・カルテットを結成し、ウェストコースト・ジャズの基盤を作りました。マリガンはウェストコースト・ジャズの中心的人物として西海岸で活躍し、べン・ウェブスター、デイブ・ブルーべック、セロニアス・モンク、ズート・シムズら、ジャズの巨人だちと名演奏を残しています。
 マリガンは多くのジャズ・ジャイアントと「Mulligan Meets…」の共演アルバムを残していますが、異色の名盤、「Stan Getz Meets Gerry Mulligan」は必聴です。このアルバムでマリガンは、テナーサックスの名手スタン・ゲッツと息の合った演奏を繰り広げていますが、録音曲のうち3曲で両者が互いの楽器を交換。そう、スタン・ゲッツがバリトン、ジェリー・マリガンがテナーを吹いています。しかもサウンドが互いのそれに「劇似」のため、言われなければ楽器交換に気が付かないレベルです。しかもフレージングまで、互いに相手を意識して真似ています。まさに名人同志の「遊び」ですね。

 ジェリー・マリガンのバリトンサックスはCONN製のGerry Mulligan Mode1 です。M12をベースにカスタマイズされたもののようですが、現在では珍しいLow B♭モデルです。現代で一般的なLow Aのバリトンサックスより管体が少し短く、最低音はB♭で当然Aキーは付いていません。管体が短いので軽くて取り回しが良いばかりでなく、サウンドもLow Aモデルと比べて軽やかな感じです。また音抜けも良く、バリトンサックスにありがちな「音がこもった感じ」も軽度です。マウスピースはGale Hollywoodを主に使用していたようです。このマウスピースはDukoffのOEMで、Dukoff Hollywoodが販売されていたのと同じ頃のモデルです。晩年はリガチャーで有名なCHARLES BAYがマリガンと共同開発したMulligan Modelのマウスピースを使っています。長めのダックビル型のビーク(マウスピース先端部)を持つこのマウスピースは、今でも現行品として販売されています。

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