本物嗜好のあなたに。
六十年の歳月を超えた一流職人の息吹、熟成されたテイスト。
ダイナクションは非常に本数が少なく貴重なサックスです。管楽器造りでは世界随一のビュッフェ・クランポン製です。60年前、フランスの一流職人が丹精込めて手作りで丁寧に作ったもので、年間200本程度しか製造されておりません。トータルの生産数で言えば5千本もありません。キーや彫刻など細部に見られるつくりの精密さが、品質に拘る当時の職人魂を物語っています。
音色、造りの良さ、スムーズなキーアクションなどビンテージの中ではセルマーのマーク6、スーパーバランスアクションなどに一番近い存在です。この時期の製造本数でいうとセルマーのほうがはるかに多いため、それだけこのダイナクションは品質に拘って作られているといえるでしょう。
このダイナクションはアメセルでいうとスーパーバランスアクションの時期にあたる、1950年代初頭のものですが、飴色に熟成したラッカーからも想像できるとおり、音色も枯れたサウンドで、ダークで暖かくビンテージらしさを醸し出しています。よく音が抜けていることもあり、熟練者に使用されてきたことが伺えます。
管体は後のスーパーダイナクションなどよりも軽く、キーアクションも非常に軽やかで日本人の手にもなじみやすいコンパクトさです。テーブルキー回りもコーンやマーチンなどのビンテージと比べると格段に操作性は高いです。
長年の使用によるラッカーの剥離はありますが、85%以上のラッカーが残っております。経年による若干の剥げや傷はありますが、見事な革張りのオリジナルのケースが残っております。プロ仕様の楽器ですのでマウスピースは付属いたしません。必要タンポの交換を終えてバランス調整も万全に仕上がっております。ごく細かなへこみが3カ所あります。(下の詳細写真をご覧ください)またネックのオクターブホールを半田付けした跡があります。実際に私が吹いて確認しましたが、これらが音に影響を及ぼすことは一切ありませんでした。
六十年の時を経た職人芸、ダイナクション特有のビンテージサウンドをご堪能ください。マーク6のように相場が高騰していない今がチャンスです。
サンプル音源